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【主張】海洋プラごみ対策 日中韓で国際社会リードせよ
自然界では分解されないプラスチックは、陸地から海洋に流出すると地球規模で生態系などに被害をもたらす。国際的な枠組みによる対策が欠かせない。
日中韓3カ国の環境相会合が23、24の2日間、北九州市で開催され、気候変動や大気汚染といった環境問題への対策に関し、2020~24年を期間とする共通の行動計画の策定をめざすとした共同声明を採択した。
この中で3カ国は、来年からの5年間で優先的に取り組む課題を決めたが、とりわけ注目したいのが「海洋プラスチックごみ(プラごみ)」への対応だ。
現在、海洋プラごみは世界全体で年間約800万トンに上ると推計されている。これはジャンボジェット機5万機分に相当する。海洋生物の体内からプラごみが発見されるなど、生態系への具体的な影響も明らかになりつつある。国際社会を挙げて取り組みを急ぐべき課題であることは、言うまでもない。
こうした中、3カ国が協力して対策を進める意義は大きい。その理由の一つが中国の存在である。
中国は世界最大の海洋プラごみ排出国であり、年間に132万トンから353万トンも排出しているとされる。同国が対策強化を表明し、日韓両国と足並みをそろえたことは重要だ。
環境相会合を受け、翌25日には日中の環境分野の担当者が集まり、今後の方策や課題を協議した。
ここでは、海洋プラごみの発生源の特定をはじめ、海にどう拡散するかを調べるモニタリングの手法や、廃棄物管理を推進していく自治体の役割などを巡って、幅広く意見が交わされた。廃棄物処理に関する日本の高い技術力にも関心が高まっている。共同声明の内容の具体化につながる動きとして評価したい。
海洋プラごみについては既に、今年6月に大阪市で開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で、海に流出するプラごみを50年までにゼロにするとの目標を共有している。
日中韓の連携は、こうした国際社会の動きをリードする役割を担っていることも強調しておきたい。









