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農林水産物の輸出額
過去最速で1兆円突破
1~8月、和食の認知度向上で
農林水産省は1日、2025年1~8月の農林水産物・食品の輸出額が1兆579億円になったと発表した。去年の同じ時期と比べて15%増加し、過去最速で1兆円を突破した。
緑茶などが好調
最も輸出額が増加した品目は「緑茶」で、ラテやスイーツなど欧米を中心とした世界的な抹茶ブームの影響で急伸。前年同期比76.2%増の約380億円に上った。このほか、「ホタテ貝」が同40.5%増の約490億円、「ブリ」が同25.3%増の約318億円と好調で、全体の輸出額をけん引した。
農水省によると、世界的に和食レストランが増えたことに加え、インバウンド(訪日客)の増加で日本食の認知度が上がり、日本産食品へのニーズが高まったことが背景にあるとみている。
国・地域別では、米国向けが前年同期比19.3%増えて、1799億円に上ったほか、中国や韓国への輸出額も大きく増加した。一方、米国向けについては、トランプ米政権による関税措置の影響もあり、輸出額の伸び率は鈍化した。
農水省は、25年目標として掲げている輸出額2兆円の達成に向け、輸出先の需要に応じた農産物の生産性向上に取り組むとともに、米関税の影響を踏まえた輸出先の多角化を推進した上で「輸出ペースの加速化に努めたい」と語った。
公明党は「農林水産物等の輸出促進に関するプロジェクトチーム」を立ち上げ、事業者からのヒアリングに基づき必要な政策を政府に提言するなど、一貫して農水産物の輸出拡大に尽力してきた。
また、8月8日の来年度予算概算要求では、輸出先国の規制撤廃・緩和への働き掛けや、ニーズに応じた輸出産地の形成などを政府に要請してきた。










