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コラム「北斗七星」
先日、家人と連れ立って久しぶりのコンサートに出かけた。向かったのは日本を代表するオーケストラ・NHK交響楽団(N響)の定期演奏会だ◆曲目の一つがフィンランドの作曲家シベリウスの『4つの伝説』という交響詩。予備知識がなかったこともあり、冒頭から少々驚かされた。ホルンによる荘重な調べが、これから始まる冒険の雰囲気を静かに醸し出す。続く音楽で、頭の中に朝の静寂と壮大な自然の光景がふと浮かび、物語のイメージへと広がっていく。これぞ生演奏ならではの体験だった◆N響は1926年10月に「新交響楽団」の名称で結成され、来年、創立100周年を迎える。この間、音楽を楽しむ手段はレコード、CD、ネット配信へと広がってきたが、演奏会という一期一会の体験も着実に守り続けてきた◆大きな節目を盛り上げるため、今後、ショパン国際ピアノコンクールで2位となったピアニスト反田恭平さんや10代バイオリニストHIMARIさんなどのアーティストとの共演も予定されている◆公明党もまた現場第一主義を貫き、直接の対話を最も大切にしてきた。SNSといった新しいツールを駆使しつつ、“目の前の一人”を大事にする伝統はこれからも続いていく。(歩)









