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【主張】平和安全法制10年 専守防衛の中で抑止力高める
安全保障の世界は大きな変化の中にある。
国家が正面から軍事衝突をする戦争だけでなく、テロなど非国家主体からの攻撃、日常的に発生しているサイバー攻撃、さらには、世論操作や精密攻撃による限定的破壊作戦などが繰り広げられている。今や平時と有事の線引きも困難だ。
10年前の9月に成立した平和安全法制は、平時から有事まで隙間なく対処できる体制を構築し、抑止力と対処力を高めた。
抑止力とは、相手に日本への攻撃をためらわせることである。この抑止力も、ただ軍事力を強化するだけでは逆に、相手の軍拡を招くことになる。日本の場合、憲法9条があるため、専守防衛の範囲内での防衛力整備に限定され、他国の脅威となるような軍事大国化は禁じられている。
対処力とは、防衛力を実際に機能させることである。万が一にも攻撃を受けた場合、自衛隊が「盾」となって阻止する力を発揮し、「矛」である米軍の来援を待つことになる。
この抑止力と対処力を高めるため、平和安全法制は新たに存立危機事態を導入した。以前は、国民を守るために自衛隊が武力行使を認められるのは、日本への武力攻撃が発生する武力攻撃事態に限定されていた。
しかし、現在の厳しい軍事情勢の中では、例えば、日本防衛のために近海で行動中の外国艦艇が攻撃され、それが日本の存立を脅かす場合も想定しなければならない。そこで、あえて日本への攻撃を待つまでもなく自衛隊に武力行使を認めたのが存立危機事態だ。
これに対し、今も「政府自身が違憲と言ってきた他国防衛の集団的自衛権の行使ではないか」との批判がある。しかし、条文は存立危機事態を「国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」と規定した。これは自国防衛の規定そのものであり、他国防衛の理由にはならない。
この規定を主張したのは公明党である。9条の中で平和をめざす姿勢はこれからも変わらない。









