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児童養護施設などから巣立つケアリーバーを一人にしない
包括的に暮らしサポート
東京・練馬区
児童養護施設や里親家庭での社会的養護から巣立つ若者「ケアリーバー」の多くは一人暮らしを始めるが、周囲に頼れる大人がおらず孤独や経済苦に陥るケースは少なくない。東京都練馬区は今年度から、ケアリーバーの生活を包括的に支援する「ねりま羽ばたく若者応援プロジェクト」を開始。全ての若者にサポートが行き届くよう都の児童相談所(児相)とも連携する都内初の試みだ。
■5年間、家賃・光熱水費を補助
区子ども家庭支援センターでプロジェクトの状況を確認する区議会公明党のメンバー(奥側)
毎週、同世代でつながる交流会
今回の若者応援プロジェクトは、ケアリーバーを①生活支援②孤独・孤立対策③社会の理解を広げる――の三つの側面からサポートする。
まず生活支援に関して、一人暮らしを開始する支度金として20万円を援助。さらに退所後、最長5年間にわたって毎月の家賃3万6000円、光熱水費1万円を上限に補助する。経済的に困窮して住まいを失った場合には、家具付きアパートを一時的に提供し、生活の立て直しを支える。
孤独・孤立対策は、毎週金曜日の午後5時から同8時30分まで区内の春日町青少年館で交流会を開催し、同世代のつながりづくりを後押ししている。参加予約は不要。生活や就職に関する相談にも対応しており、LINE相談も受け付けている。専門的な問題については、弁護士が対応する。
■理解広げる講演会も開催
社会の理解を広げる取り組みとしては、ケアリーバーの現状や支援の必要性を伝える講演会などを展開。先ごろ開かれた講演会では、NPO法人「里親ひろば ほいっぷ」の外川達也・副代表理事が、弱い立場にある人のために代わりとなって声を上げる「アドボカシー」について講演。「子どもの意見を尊重する社会の実現を」と訴えた。
同講演会の第二部には、ケアリーバーの若者らが登壇。登壇者の一人は今回の若者応援プロジェクトについて「進学したいが生活を維持するのにギリギリで諦めてしまう人も一定数いる。退所者からすると、すごくありがたい」と話した。
現在、区内で社会的養護の下に育つ若者への支援は「東京都練馬児童相談所」が主体となっている。退所後、若者が安定した生活を送れるよう、区は児相と連携。当事者の退所時期に合わせて支援内容を伝達できるよう尽力している。
今回のケアリーバー支援を巡っては、区議会公明党(酒井妙子幹事長)が会派を挙げて実施を推進してきた。鈴木孝議員は2022年3月の区議会予算特別委員会で、「(ケアリーバーは)退所後、親を頼れず経済的な困窮に陥りやすい」と指摘するとともに、経済面以外にも心のよりどころとなる人や居場所への支援を要請。その上で、「都と連携を密に取り対応に当たるべきだ」と訴えていた。










