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ハンセン病 家族補償法案 きょう成立
山本(香)氏に厚労相 「来年1月末にも支給」
参院厚労委で可決
質問する山本(香)氏=14日 参院厚労委
参院厚生労働委員会は14日、ハンセン病元患者の家族に1人当たり最大180万円の補償金を支給する法案と、名誉回復などの規定の対象に元患者家族を追加するなどしたハンセン病問題基本法改正案(いずれも議員立法)を、全会一致で可決した。15日の参院本会議で可決、成立する見通し。
採決に先立つ質疑で公明党の山本香苗氏は、国の隔離政策で家族関係の形成が阻害されてきた実態に言及し、家族も補償対象にする重要性を強調。補償金の支給時期などを聞いた。
加藤勝信厚労相は「来年1月末までには支給できる方向で作業を進めている」と答え、対象者が速やかに請求できるよう周知を図る考えを示した。
また、山本氏は、請求の手続きなどに関して、プライバシーに配慮した丁寧な対応を求めた。
両法案は、差別や偏見に苦しんできた元患者家族への賠償を国に命じた熊本地裁判決を受け、超党派の国会議員懇談会がまとめた。