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2025年8月2日

コラム「北斗七星」

「予祝」という言葉がある。苦境にあっても目標達成を前祝いすることで、気持ちを軽くし、夢に向かって現実を引き寄せ夢をつかむ方法だという◆1959年、当時スランプが続いていた長嶋茂雄選手は巨人・阪神戦の天覧試合の前、たくさんのスポーツ紙を買い込み、さまざまな色のペンで「長嶋サヨナラ本塁打」「天覧試合でサヨナラ打」と書いて祝杯を挙げた。勝利を誓い「必ず打てる」と自己暗示をかけたのだ◆実際の試合は4対4の同点で迎えた9回裏、同選手がサヨナラホームランを放ち、劇的な勝利をつかんだ。『実践! 世界一ふざけた夢の叶え方』(ひすいこたろう/菅野一勢/柳田厚志著・フォレスト出版)で知った◆「人間が虎になった小説を書いたよ」。作家・中島敦氏が『山月記』を執筆した際に妻に語った言葉だ。『山月記』には詩人として名を成そうとした主人公が目標を果たせず人生に絶望して虎になってしまった理由の一端が記されている。それは「進んで師に就いたり、求めて詩友と交わって、切磋琢磨に努めたりすることをしなかった」からだと◆夢をつかむか、つかめないか。先が見えない時代だからこそ、絶望ではなく、心を明るく前向きにして進みたい。(鷲)

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