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【主張】東南アジア非核地帯 保有国の条約議定書への署名重要
東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟するタイやフィリピン、マレーシアなど10カ国の領地に加え、大陸棚と排他的経済水域(EEZ)も含む領域での核兵器の実験や使用などを禁止する「東南アジア非核兵器地帯条約」(バンコク条約)の議定書に、中国が署名する意思を表明していることを重視したい。
マレーシアのモハマド・ハサン外相は10日、「中国が無条件でバンコク条約の議定書に署名すると確約した」と発言。中国国防部も14日、「中国はバンコク条約の議定書に率先して署名する意思を既に明確に表明している」と強調した。
東南アジアのほか、ラテンアメリカ、南太平洋、アフリカ、中央アジアの四つの地域も非核兵器地帯とする条約が成立しており、それぞれの条約には議定書が付属されている。
議定書は、米国、ロシア、中国、英国、フランスの核兵器保有5カ国が、非保有国に核兵器を使用しないことを誓約した消極的安全保障(NSA)の履行を求めている。いわば、口約束にとどまっていたNSAを法的拘束力のある義務に昇華させた重要な国際法文書が、非核兵器地帯条約の議定書である。
ただ、バンコク条約の議定書には、核兵器保有5カ国のいずれも署名していない。だからこそ、同条約の議定書に中国が速やかに署名することを期待したい。そして、他の核兵器保有国に対しても、ASEAN加盟国とともに日本も署名を働き掛けていくべきだ。
一方、ASEAN加盟国は、中国によるバンコク条約の悪用も警戒している。例えば、米国の同盟国であるタイやフィリピンといった国の空域や海域への米軍の戦闘機や艦艇の航行の禁止を、中国が同条約の規定を盾にして訴えるのではないかとの懸念がある。
それ故、フィリピンのギルベルト・テオドロ国防相は「中国が核軍縮を約束しなければ、バンコク条約の議定書に署名しても意味がない」と主張している。中国はASEAN諸国の懸念の払拭にも努めるべきだ。









