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2019年10月22日

【主張】教員の働き方改革 長時間労働の是正を第一歩に

教員の働き方改革を加速させる契機としたい。

政府は18日、教育職員給与特別措置法の改正案を閣議決定した。学校の夏休み期間などにまとまった休暇を取れるようにし、1年間の勤務時間の合計が過重にならないよう調整する「変形労働時間制」を、自治体の判断で導入可能にしたことが柱だ。

公立学校で深刻化する教員の長時間労働を是正する手立ての一つであり、改正案の今国会での成立を期したい。

年間の勤務時間の調整とは別に、心身を害するような長時間労働が一定期間続くようなことも避けねばならない。この点、改正案には、残業時間の上限の目安を月45時間、年360時間とする指針を文部科学相が策定するという規定が盛り込まれた。

この指針は、今年1月に文科省が定めたガイドラインを格上げして法的に位置付けるものだ。実効性を確保する意味は大きい。

文科省の2016年度の調査では、残業時間が「過労死ライン」とされる月80時間を超える公立学校の教員が、小学校で約3割、中学校で約6割に上った。

こうした労働環境を嫌ってか、公立小中学校の教員採用試験の倍率は全国的に低下している。教員のなり手不足や教育の質の低下につながらないよう、教員の働き方改革を強力に進める必要がある。

そのためには、今回の改正案を国会でしっかり審議することは当然として、検討すべき課題は多い。とりわけ、現在は支給されていない時間外勤務手当や休日勤務手当のあり方と教員定数の抜本拡充は重要な論点だ。

外部人材の活用も一段と進めたい。教員に代わってクラブ活動を担う「部活動指導員」や、学校現場で法的問題に対応する弁護士「スクールロイヤー」は既に一部地域で導入されている。現場からも「専門家が一人いるだけで状況はだいぶ変わる」との声が上がっている。

このほか、給食費の徴収といった事務的な負担をどう軽減するかも欠かせない。

教員が授業の充実に注力し子どもたち一人一人に寄り添える環境づくりこそ、教員の働き方改革の肝であることを改めて強調しておきたい。

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