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「困り事、何でも伝えて」
浸水地域で住民激励
河川、ごみ処理も視察
台風19号禍 山口代表が福島へ
公明党の山口那津男代表は21日、台風19号で大きな被害を受けた福島県を訪れ、浸水地域で被災者を見舞い、現場の声を丹念に聴き取った。山口代表は「未曽有の水害だ。被災者の生活支援に優先的に取り組み、同時並行で河川の応急復旧、本格改修を後押ししていく」と力説した。
浸水地域で住民の声を聴く山口代表(左から2人目)と、まやま(右隣)、あべ(左から5人目)の両氏ら=21日 福島・いわき市
視察には、党福島県本部の若松謙維代表(参院議員)と、いまい久敏、あべ やすお両県議、まやま祐一県代表代行(いずれも県議選予定候補)、市議らが同行した。
いわき市で山口代表は、夏井川の堤防が決壊して浸水し、4人の高齢者が命を落とした平下平窪地区を歩き、住居の後片付けに汗を流す住民から被災状況を聴取。浄水場が水没して断水が続き、思うように清掃作業が進まない様子や、床上浸水した自宅の2階で暮らす窮状を受け止めた。
山口代表と縁側に座って懇談した有坂けい子さん(65)は「震災と原発事故のことを思い出して……」と涙ながらに不安な心情を打ち明けながらも、「地域に根を張って頑張ります」と懸命に前を向いた。夫の賢一さん(69)は「真っ先に公明党が駆け付け、手を打ってくれた。感謝している」と話した。
山口代表は「困り事があれば何でも公明党に伝えてくださいね。一生懸命に頑張ります」と言葉を掛け、夫妻の手を固く握った。
逢瀬川流域の被害状況を調査する山口代表(右から2人目)と、若松(右隣)、いまい(右から4人目)の両氏ら=同 福島・郡山市
次いで山口代表は、郡山市に移動し、冠水被害で機能が停止中のごみ処理施設「富久山クリーンセンター」へ。生活ごみがたまり、腐臭が立ちこめる施設内を見て回り、復旧のメドが立たない現状を確認した。さらに、逢瀬川が氾濫した現場にも足を運び、堤防の被害状況の説明を受けた。
視察を終え、山口代表は「福島は東日本大震災の被災地でもあり、復興が進みつつある中での水害だ。避難者や市民にとって過酷な経験になってしまった」と表明。その上で「より強い気持ちで、寄り添う対応を続けていく」と述べ、公明党のネットワークで復旧・復興に総力を挙げる考えを示した。