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2018年6月9日

日中の「海空連絡」  不測の軍事衝突防ぐ重要な一歩

日本と中国の緊張が激化するのを防ぐため、両国が重要な一歩を踏み出した。

自衛隊と中国軍との偶発的な軍事衝突を回避する「海空連絡メカニズム」の運用が、8日から始まったのである。

これは、双方の艦艇や航空機が接近するなどした場合、速やかな意思疎通を図ることでお互いの行動の意図を確認し、事態の悪化を食い止めるための仕組みだ。

まずは、艦艇や航空機同士の無線による直接通信から運用を始める。これには、日米中など21カ国が2014年に合意した「海上衝突回避規範(CUES)」に基づいた周波数や信号、略語を使う。

日中の防衛当局の幹部間で連絡を取り合う専用連絡回線(ホットライン)も、年内に開設する。

この仕組みの構築に向けた日中の協議がスタートしたのは、07年4月の安倍晋三首相と温家宝首相との日中首脳会談までさかのぼる。しかし、12年に野田政権が、中国も領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島の国有化に踏み切ると、中国が猛反発し、2年以上も協議ができない状態が続くなど交渉は難航。今年5月の日中首脳会談で、運用開始に合意するまで11年を要した。

この間、東シナ海では、13年に中国の艦艇が海上自衛隊の護衛艦に火器管制レーダーを照射し、14年には中国軍の戦闘機が自衛隊機に異常接近するなど、日中は一触即発とも言える状況に陥っていた。

こうした中で公明党は、山口那津男代表が13年に訪中した際、習近平中国共産党総書記(現国家主席)に同メカニズムの早期運用を直接要請するなど、日中両政府に粘り強く働き掛けてきた。

今も不測の軍事衝突の危険性は消えていない。今年1月には、中国の潜水艦が尖閣諸島の接続水域に初めて入り、潜没航行するなど、中国側の挑発的な活動は続いている。

だからこそ、同メカニズムの運用を積み重ねていく中で、日中の防衛当局間の交流を深めていく必要がある。

これまでも、日本の周辺海域の上空で遭遇した中国空軍機に、自衛隊が無線で呼び掛けるということがあったが、無視された事例もある。同メカニズムの運用を、日中の信頼関係の増進につなげたい。

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