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2019年10月16日

【主張】台風19号 河川防災のあり方、徹底検証を

濁流が街をのみ込み、日常を一気に流し去っていく自然の容赦ない猛威に、言葉を失うほかない。

台風19号が東日本を縦断した。多数の死者・行方不明者が日を追って判明し、各地に大きな爪痕を残した。避難所での不自由な生活を余儀なくされている人も多い。しばらくは新たな土砂災害や浸水被害に対する警戒も必要だ。政府は自治体と連携し、救援、復旧に全力を挙げてもらいたい。

台風19号の特徴は、非常に広い範囲にわたって被害を及ぼしていることである。

気象庁が最大級の警戒を呼び掛ける「大雨特別警報」は13都県に発令され、一つの災害としては過去最大規模となったが、実際、年間降水量の3割から4割に相当する雨量を1日で記録した地域が相次いだ。

各地で甚大な被害が発生する中、とりわけ堤防の決壊が47河川66カ所(15日午前5時現在)に上るなど、河川の氾濫による浸水被害が拡大した点を深刻に受け止める必要がある。

2018年夏に甚大な被害をもたらした西日本豪雨を受けて政府は、20年度までの3年間で集中的に取り組む「重要インフラ緊急対策」を策定し、堤防の強化や川底の掘削などによる治水機能の向上を進めている。

そのさなかで、台風19号による被害が発生した。

堤防決壊の原因や被害拡大の経緯はどうだったのか。こうした点を研究すると同時に、これまでの河川防災の取り組みの有効性を検証し、対策強化につなげることが政府には求められる。

インフラ整備といったハード面の対策に加え、警報・注意報の発令やハザードマップ(災害予測地図)の周知など、住民の迅速な避難行動を促すソフト面の取り組みについても検討すべきである。

何より重要なのは、国民一人一人の防災意識を高めることだ。政府の中央防災会議の有識者会議は、行政主導のハード・ソフト対策には限界があると指摘し、「自らの命は自ら守る意識を持つべき」と訴えている。

かつてない激甚な災害とはいえ、想定を超える河川災害にどう備えるか、官民を挙げた取り組みが必要だ。

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