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2019年10月10日

【主張】日本とイラン 安全保障で一層の対話が必要

今や、世界の平和と安全を守るための鍵は、イランが握っていると言っても過言ではない国際情勢にある。それだけに、イランと友好関係にある日本が、同国と意見を交換する対話の機会を増やしていくことが重要だ。

その意味で、河野太郎防衛相とイランのハタミ国防軍需相が先週、電話で協議したことが注目されている。実は、これまで両国の国防のトップが会談した実績はなく、こうした電話協議は初めてだ。

これを機に、中東地域のみならず、国際社会全体の安全保障環境の改善に向けた取り組みを、日本が積極的にイランに働き掛けていきたい。

とりわけ、今、各国が深刻視しているのは、イランのミサイル開発問題であろう。

サウジアラビアの石油施設が先月、巡航ミサイルと軍用ドローン(無人機)で攻撃されたことは、国際社会に大きな衝撃を与えた。この攻撃には、イランの関与があったのではないかと疑われている。使われた巡航ミサイルとドローンの残骸が、イラン製のものと酷似していたためだ。

特に、ドローンへの国際社会の懸念は強い。サウジへの攻撃で使われたものは、あらかじめ設定された航路を、人工衛星による衛星利用測位システム(GPS)の通信を受けて軌道修正しながら飛び、標的に突撃するというものであるから、実態は航空機の形をした巡航ミサイルである。

問題は、従来のジェットエンジンの巡航ミサイルと違い、プロペラで飛ぶため、非常に安価で製造できるという点だ。つまり、テロ組織でも簡単に入手できる巡航ミサイルの登場を意味する。

低空で飛ぶ巡航ミサイルは、高高度からの攻撃を想定している防空レーダーで探知できないため脅威である。こうしたミサイルの拡散が容易になるような事態を防ぐためにも、核開発だけでなく、ミサイル開発も平和的利用に限定するよう、日本がイランを説得すべきだ。

日本に輸入される原油の約8割の運搬経路となっているホルムズ海峡の安全確保など、イランは日本の安全保障と密接に関係している。イランを国際社会の責任ある一員として導き入れる日本の外交努力が求められる。

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