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2019年10月10日

山口代表の参院代表質問(要旨)

代表質問する山口代表=9日 参院本会議場

生活向上へ政策実現にまい進

「令和」改元より5カ月余りが経過しました。この間、新たな時代を迎えた日本のかじ取りを託す参議院選挙が行われ、自民党・公明党の与党は、改選議席の過半数を超える議席を獲得することができました。

私たちはこの結果を、安定した政治基盤の下で、日本が直面する諸課題を力強く前に進めてほしいとの国民の期待と受け止め、将来不安の払拭や国民生活の向上につながる政策の実現にまい進してまいります。

世界に例のない人口減少と少子高齢化が進む中で持続的な経済成長を維持し、人生100年時代に対応した社会保障制度の再構築をどのように進めるのか。

激甚化・頻発化する大規模自然災害に備えて、防災・減災対策などを計画的に進め、災害に強い国造りを前進させることができるのか。

分断と対立を深める国際情勢の中で、対話と協調を基軸とした平和外交を推進し、国際社会の安定と繁栄にどのような貢献を果たしていくのか。

こうした目の前の課題を一つ一つ乗り越え、岐路に立つ日本の政治を大きく前に進めるためには、まさに改造内閣が掲げる「安定と挑戦」が必要となります。

公明党が大切にする「小さな声を聴く力」や、幅広い民意を政策に反映させる合意形成の力は、政治に信頼と希望を生み出し、政治の安定を作り出す源泉と考えます。

また、国会議員と地方議員の強固なネットワークで現場のニーズ(要望)をいち早く吸い上げ、生活者の視点で政策立案を進めることは、困難な課題に挑戦し、解決の糸口を見いだす原動力となります。

引き続き公明党は、連立政権の一翼として安倍内閣を支え、安心と希望ある日本の未来を開くため、全力を挙げてまいります。

外交、平和、環境

中国、トルコと関係強化

本年は6月から9月にかけて、日本が初の議長国を務めたG20大阪サミット(大阪市で開かれた20カ国・地域首脳会議)をはじめ、G7サミット(先進7カ国首脳会議)や横浜市で開催されたアフリカ開発会議(TICAD7)、東方経済フォーラム、国連総会など、重要な国際会議が相次いで開催されました。

安倍晋三首相は、これらの会議において、各国首脳と精力的に会談し、世界の安定と繁栄のため、分断と対立の回避に向けた努力を重ねてこられたことを高く評価致します。

私自身も直近では、中国やトルコを訪問し、両国の関係強化の礎となる政党間の交流を深めてまいりました。その経験を基に質問を致します。

定期的な首脳往来など通じ

この8月は、党訪中団として、長春市や天津市などを訪れ、教育・文化交流をはじめ、日中の安定的な発展に向けた関係強化を確認し合いました。

中国共産党中央対外連絡部の宋濤部長との会談では、来春予定されている習近平国家主席の国賓としての訪日実現を成功させるため、双方が環境を整えることで一致しました。改善基調にあるこの機を生かし、定期的な首脳往来などを通じて、さまざまな分野で新たな協力関係の強化に取り組んでいくべきです。

経済連携協定の早期合意を

先月、トルコ共和国の与党「公正発展党」の招請により、公明党として初めてトルコを訪問しました。

アジア大陸の東と西の端に位置し、これまで長きにわたり友好関係を築いてきた両国は、近年、要人の往来が活発になり、経済や文化、安全保障など幅広い分野での協力関係が進んでいます。

中でも現在、交渉中の日トルコ経済連携協定が締結されれば、さらなる貿易・投資の拡大をはじめ、インフラ整備や防災協力、民間交流の拡大など、さらなる関係強化に弾みがつきます。

訪問中に会談したオクタイ副大統領からは、第三国における日本とトルコの協力関係についても言及があり、アフリカ開発での協力の可能性などにも議論が及びました。

日本・トルコの経済連携協定の早期合意とともに、地政学的な位置関係を生かした第三国での協力関係についても、TICAD7の方向性も踏まえつつ、意欲的に取り組むべきと考えます。

TICAD7とアフリカ支援

8月に開催されたTICAD7では、アフリカへの民間投資や人材育成の促進などが活発に議論されました。

首相が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想が明記された「横浜宣言2019」が採択され、その重要性について認識を共有できたことは、大きな意味があったと思います。

私も全体会合で、SDGs達成に向けた公明党の取り組みを報告するとともに、参加した7カ国の大統領らと、人的交流の促進や教育支援の強化を巡り、有意義な会談を行いました。

一部の報道では、過剰融資で債務の返済困難に陥る問題が強調されましたが、実際、会談をしてみると、アフリカ諸国の本音はどこの国に限らず、各国が共に協力した形で最大限の支援を求めていると感じました。

日本は、こうした意向を尊重しつつ、アフリカの平和と自立的な発展のために主導的な役割を担うべきと考えます。

国際社会での役割大きい

核廃絶、LAWS

近年、北朝鮮の核開発問題や米国のイラン核合意からの離脱、米ロの中距離核戦力全廃条約の失効など、核を取り巻く国際情勢は一段と厳しさを増しています。

こうした中で、唯一の戦争被爆国である日本が、核なき世界へ向けた国際社会の合意形成に果たすべき役割は非常に大きいと考えます。

核兵器保有国と非保有国の橋渡し役として、公明党が被爆地開催を提唱し、継続的に活動してきた賢人会議が、NPT(核拡散防止条約)再検討会議とその後のプロセスを見据えた報告書を提出することになっています。

これを踏まえ、日本が来年開かれるNPT再検討会議での対話を促し、実質的な核軍縮に結び付ける役割を果たしていただきたい。

人工知能を備え、自動で標的を識別して攻撃の判断をする自律型致死兵器システム、いわゆるLAWSへの脅威も高まっています。

この規制に関し、国連の専門家会合が開かれ、国際人道法を順守するなどの指針を盛り込んだ報告書がまとめられました。法的拘束力はないものの、事実上初めて、国際ルールができたことは評価に値します。

公明党は、LAWSが人間による指揮統制の範囲内に置かれるべきことをはじめ、LAWSの規制に関する国際合意を促す提言を政府に提出しました。人道的視点に立脚した国際規範が確立されるよう、日本が積極的に議論をリードすべきです。

気候変動、プラごみ

地球温暖化に伴い、熱波や豪雨などの異常気象が深刻化する中、先般の「気候行動サミット」では、グテーレス国連事務総長の呼び掛けに応じて65カ国が2050年までに温室効果ガスの排出量を「実質ゼロにする」と表明。世界でも、日本の長崎県壱岐市を含む約1000の自治体が「気候非常事態宣言」を議決し、温暖化対策の具体化に取り組むなど、社会の総力を挙げた対策の機運が高まっています。

日本も、省エネや再エネの主力電源化とともに、最もCO2(二酸化炭素)を排出する石炭火力を含めた火力発電の削減に急ぎ取り組まなければなりません。自治体レベルでの取り組みも急務です。

その鍵はイノベーション(技術革新)にあり、光触媒などを活用してCO2を再利用するカーボンリサイクルの実現など研究開発の一層の推進が必要です。

現在、産学官の世界の英知がイノベーションによる気候変動対策などを議論するICEFなどの国際会議が日本で開催されています。ここで得られた成果も生かしつつ、さらなる取り組みを日本が主導すべきです。

地球規模で広がるプラごみ問題については、海洋プラスチックごみによる新たな汚染を50年までに無くす「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」がG20大阪サミットで合意されました。

このビジョンの実現に向けては、まず議長国である日本が、本年策定した「プラスチック資源循環戦略」に基づき、基本原則である「3R+Renewable(再生可能資源への代替)」の徹底などを通じて、プラごみ削減に範を示すとともに、国ごとの取り組みを着実に進めるため、途上国の廃棄物管理に関する能力構築やインフラ整備などへの支援を進めるなど世界をけん引する取り組みを行うべきです。

全世代型社会保障

多様な人材活躍できる環境重要

教育の無償化

人生100年時代に対応した全世代型社会保障の構築が急がれます。この10月より、消費税率引き上げによる税収を活用して、幼児教育・保育の無償化がスタートしました。幼稚園、認可保育所、認定こども園などのほか、公明党の主張を踏まえ、幼稚園の預かり保育や認可外保育施設も対象となっています。

一方で現場からは、「一部の認可外保育施設や私立幼稚園で、質の向上を伴わない、保育料の便乗値上げが行われている」との指摘や、「幼稚園としての基準を満たさず、無償化の対象とならない幼稚園類似施設も、利用者の負担を軽減してほしい」といった声も上がっています。

こうした中、幼稚園類似施設を独自に支援する自治体も出ており、無償化の恩恵が幅広く行き渡るよう、実態をつぶさに把握しながら、利用者の目線に立って、国としての適切な対応と必要な支援策の検討を求めます。

来年4月からは、私立高校授業料の実質無償化と高等教育無償化も始まります。実施のための準備に万全を期すとともに、特に大学などへ通う多子世帯や中間所得世帯について、負担に配慮した取り組みをさらに検討すべきです。

高齢期の就業、障がい者雇用

人生100年時代を展望した際、高齢者や障がい者など多様な人材が活躍できる環境整備が重要となります。現在仕事をしている60歳以上の多くが、65歳を過ぎても働き続けたいと望んでいる半面、60代後半の就業率は46.6%、66歳以降も働ける制度がある企業は27.6%にとどまります。

高齢期の就業機会を確保するため、企業や地域の取り組みを後押ししつつ、法改正に向けた議論を促進するとともに、高齢者が安全で安心して働けるよう労働災害を防止する対策も欠かせません。

また、高齢者が一定以上の収入を得て働くと年金の支給を停止する在職老齢年金制度については、就労意欲を阻害するという指摘もあり、公平性に留意した上で、見直すべきです。

障がい者雇用については、公務部門における法定雇用率の着実な達成とともに、障がい者雇用の経験がない中小企業などへの支援を強化するなど、障がい者がより一層活躍できる環境整備を推進すべきです。

重い障がいがあり、通勤や職場で介助を必要とする方については、福祉施策と労働施策の連携の下で必要な支援を実施すべく、検討を加速するよう求めます。

就職氷河期世代

就職氷河期世代などへの支援に本格的に取り組まなくてはなりません。バブル崩壊による厳しい雇用環境の下で就職時期を迎えたこの世代は、本人の希望によらず不安定な仕事に就いている方や無業の方など、さまざまな課題に直面しています。

新卒一括採用と年功序列の雇用慣行が根強く残る中、その枠組みに入れなかった方が、再び活躍の機会を得ることは依然として難しい状況です。

ひきこもりについては、40~64歳の中高年を対象とした初の全国調査が実施され、ひきこもりの状態にある方が約61万人に上り、その期間が7年以上経過した方が約半数を占めるなど、ひきこもりの長期化・高齢化が浮き彫りとなりました。

公明党は、こうした方々のニーズに応じた丁寧な支援を行い、活躍の場を広げていくために、関係者との意見交換を行うなど精力的な検討を行い、本年5月、政府に政策提言を行いました。

これを受け、政府が策定した「就職氷河期世代支援プログラム」には、能力開発メニューとしてのリカレント教育の充実や、支援機関によるアウトリーチ機能の強化、複合的な課題に対応できる包括支援などが盛り込まれました。

力強い日本経済

軽減税率 定着へ支援を

レジの導入促進、申告・納税のきめ細かな相談体制

消費税率引き上げと同時にスタート

今月、消費税率引き上げと同時に「軽減税率」がスタート致しました。先日、都内のスーパーを視察し、実際に声を伺いました。消費者からは「キャッシュレスポイント還元は分かりにくい」との声がある半面、「キャッシュレス決済にはなじめないが、軽減税率は助かります」といった率直な声を頂き、日常生活に大きな安心感を与えていると実感しました。

また、事業者からは、「しっかり準備をしていたので混乱なくスタートできた」という声も頂き、軽減税率対応レジの導入など早めの準備を進めたところは、おおむね円滑に実施されていることが確認できました。

軽減税率が恒久的な制度として、今後も国民生活に安心感を与え、多くの方に喜んでいただける制度となるよう、2点ご提案申し上げたい。

一点目は、軽減税率対応レジのさらなる導入促進です。政府は、制度開始までに24万台のレジが導入され、導入の必要性が高い事業者の必要分はほぼ確保できたとしていますが、一方で、対応レジの注文が殺到し希望するレジの契約が進まず、補助金の申請ができなかったという話も聞いています。こうしたケースについて、実態を踏まえつつ、補助金の活用を含めたさらなる支援策の検討をお願いしたい。

二点目は、複数税率下で初となる申告について、一番早い事業者が12月末に、個人事業主は来年3月末に申告期限が訪れます。ぜひ、きめ細かな相談体制の構築をお願いしたい。事業者の皆さまが正しく円滑に申告・納税できるよう、各地の税務署の体制強化を図るなど万全を期していただきたいと思います。

イノベーションの創出、競争力強化

日本経済の持続的な成長の実現に向けては、生産性向上や人材投資をはじめ、潜在成長率を底上げする成長戦略の実行が極めて重要となります。公明党は、大胆な未来への投資を成長戦略の柱として掲げ、これまで、科学技術に関する研究の推進や若手研究者の活躍促進などに取り組んできました。

今後は、少子高齢化や地球温暖化など、先進国共通の課題解決と同時に、経済成長も実現できるようなイノベーションの創出に向けて、量子技術などの世界最高水準の研究開発拠点の形成や、わが国が強みを持つ健康・医療、防災・減災、環境・エネルギーなどの重点分野への研究開発投資を進めるなど、国際競争力の強化に向けた取り組みを積極的に推進すべきです。

また、明年開催される「東京オリンピック・パラリンピック競技大会」は、わが国の技術力や、文化・芸術、食文化など日本の魅力を余すことなく発信する絶好の機会でもあります。これを契機として、インバウンド需要の取り込みや輸出力の強化などに取り組むとともに、観光、農林水産業をはじめとする地域経済の活性化などを通じて、大会後の持続的な成長拡大へとつなげるべきです。

防災・減災・復興

台風15号 課題検証、徹底的に

被災者の生活再建

先月、台風15号が猛威を振るい、千葉県を中心に伊豆諸島を含む首都圏各地に甚大な被害をもたらしました。改めて、お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。

政府においては、台風19号の接近に不安が募る中、一日も早く被災者の方々が安心した生活を取り戻せるよう、生活再建、損壊家屋の補修、災害廃棄物の処理、産業・なりわい再生に向けた支援に取り組むとともに、早期の復旧・復興に全力を挙げていただきたい。

また、長期停電の再発防止、非常時の電源機能の強化、倒木対策、電柱などの暴風対策、情報発信のあり方など今回の災害で浮き彫りとなった課題の徹底した検証と再発防止策も進めるべきです。

台風15号をはじめ、九州北部豪雨などを含めた一連の災害対応について、十分な財源を確保し、必要な対策を講じていただきたい。

政府の体制のあり方

首都直下地震や南海トラフ巨大地震などの大規模災害が懸念される中、国民の命と暮らしを守るため、「防災・減災・復興」を社会の主流に押し上げなければなりません。

そのため、平時の防災・減災や訓練をはじめ、応急対策、復旧、復興全体まで一貫して責任を持って切れ目なく担い、すべてのノウハウが組織として集約・蓄積される防災体制を構築するとともに、ハード・ソフト両面にわたって総合的な防災・減災対策を継続的・計画的に推進し、世界一災害に強い「防災大国・日本」を構築すべきです。

学校のブロック塀、体育館のエアコン

さて、昨年の補正予算などにより、学校施設などの危険なブロック塀の安全対策、公立小中学校などの普通教室や特別教室のエアコン設置が順次進められています。

昨年の臨時国会で私は、通学路や避難路沿いにあるブロック塀の安全対策とともに、災害時に避難所としても活用する学校体育館へのエアコン設置についても急ぐべきと訴えました。

その後、政府は、ブロック塀の安全対策について、予算の拡充とともに、耐震診断の義務付けなどを推進し、これが後押しとなって各自治体での支援制度の整備が進んでいます。引き続き、着実な支援制度の拡大とともに、安全対策が広がるよう政府の支援が必要です。

学校体育館のエアコン設置については、災害時に多くの高齢者や乳幼児らが避難所に身を寄せることを考えても、その必要性は明らかです。

昨年の西日本豪雨の際には、プッシュ型支援によって、避難所となった体育館にスポットクーラーなどが設置されました。また、「緊急防災・減災事業債」を活用すれば指定避難所となる体育館のエアコン設置も可能ですが、来年度までの期限です。

全国の通学路や避難路のブロック塀の安全対策や、学校体育館のエアコン設置を今後どう進めていくのか、首相の見解を伺います。

危険区域の民有地

ハザードマップ(災害予測地図)には、地域住民がこれを活用して、実効性ある避難体制を作るなどの自助・共助を支援するとともに、行政が危険区域を把握し、防災・減災対策やハード整備などの公助を推進するという役割があります。

他方、地域によっては、ハザードマップを整備し、土砂災害特別警戒区域、いわゆるレッドゾーンの指定場所が明らかになったとしても、民有地のために放置され、管理や安全対策もなされていない場所が存在し、多くの住民の安全を脅かす状況となっています。

早期に対策を進めるため、土地所有と防災対策の関係を含めた新たな方策を検討すべきと考えますが、国土交通相の答弁を求めます。

ドクターヘリ

国主導で効果的活用

公明党は地方議員との連携により、党を挙げてドクターヘリの全国配備を推進し、わが党が目標として掲げた「50機」を超える「53機」の導入が44道府県で実現し、そのうち京都府では他府県が共同運行で領域をカバーしており、残る3都県でも早期導入の検討が進んでいます。

しかしながら、課題もまだ残されています。夜間飛行のための環境整備やパイロットの人材確保をはじめ、安定的な運航を支える財政支援など国レベルでの計画的な支援が必要です。

また、隣接県によるドクターヘリの応援協定を結ぶ地域も増えています。こうした広域連携が、重複要請などに効果を発揮するとの指摘もあり、都道府県単位に縛られない広域連携に向けた後押しを、国も積極的に行うべきです。

さらに、大規模災害時のルールに基づいた運用をどうするかも課題です。東日本大震災において全国のドクターヘリが被災地に参集しましたが、指揮命令系統等の明確化などが指摘され、16年に国の運用指針が策定されました。この指針に基づいて平時からの体制整備や関係機関との連携が実際に機能するか、訓練などを含めて即応性を高めるべきです。

こうした課題に対応する前提として、全ての都道府県での導入を完了し、運用経験を共有して相互に連携できる基盤を確立することが必要と考えます。その上で、課題の解決に向けては、国が主導的な役割を果たし、ドクターヘリの効果的な活用や安定的な運用を支えていくべきです。

東京五輪・パラリンピック

安全・安心に万全期せ

明年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで、1年を切りました。世界各地から多くの人が集まる東京大会の成功に向けては、全ての人の安全・安心に万全を期すため、残された課題に取り組む必要があります。

まずは、暑さ対策です。夏季に開催される大会期間中は、選手をはじめ、観客の方々の安全を確保するため、マラソンコースなどの路面温度の上昇を抑える遮熱性舗装の整備や道路の緑化、体感温度を下げるためのドライミスト設置などの対策が有効です。

また、期間中の選手、観客、関係者らの円滑な移動を実現するための交通渋滞対策も重要です。大会運営や市民生活への影響を考慮し、鉄道や首都高速道路などの交通混雑の緩和策に取り組むとともに、そうした影響について、国民・企業に広く周知するほか、テレワークなどへの支援も推進すべきです。

さらに、東京大会をきっかけとして、障がいの有無などにかかわらず、誰もが相互に個性を尊重し支え合う「心のバリアフリー」の取り組みを充実させるとともに、障がい者が安心して来場できるよう、バリアフリー化、ユニバーサルデザイン化を進め、共生社会の実現を促進すべきです。

最後に、一言申し上げます。この10月5日で、公明党と自民党の連立政権発足から20年となりました。この間、政治の安定をめざし、内外の重要課題を乗り越えるという大局観に立って、両党が協力し、合意をつくり、国民のニーズにお応えする政策の実現に、ひたすら取り組んできました。

この政権参画当初の原点をいささかも忘れず、これまでの経験も生かしながら、真摯に誠実に国民と向き合うことによって、政権の信頼確保に努めてまいりたい。

これからも公明党は、生活者の視点で、困難な課題を乗り越える合意をつくり出し、与党としての責任を果たしゆくことを改めてお誓い申し上げ、私の代表質問を終わります。

安倍首相らの答弁(要旨)

【安倍晋三首相】

一、(日中関係の深化について)これまで公明党が関係強化に果たしてきた役割に敬意を表したい。首脳間の往来だけでなく、あらゆるレベルでの交流を拡大し、日中新時代を切り開いていきたい。

一、(私立高校授業料の実質無償化について)来年4月から、公明党が提案した私立高校授業料の実質無償化と、支援が必要な子どもたちの高等教育の無償化を着実に実施できるよう万全の準備を進める。

一、(軽減税率の定着に向けた取り組みについて)中小・小規模事業者のレジ導入など現場に寄り添った丁寧な対応をしていく。軽減税率制度の適正かつ安定的な運用のため、確定申告における丁寧な体制整備を含め万全を期す。制度の円滑な実施、定着に向け、周知、広報などきめ細かな取り組みを進める。

一、(避難所に指定されている公立学校の体育館へのエアコン設置について)来年度までを期限とする緊急防災・減災事業債を促す。その後の対応についても適切に検討していく。

【赤羽一嘉国土交通相】

一、(土砂災害特別警戒区域などにおける民有地の防災対策について)管理や安全対策が実施されていない民有地を放置することは適切ではない。来年、土地基本法などの見直しを行い、土地の管理などに関して所有者が負うべき責務や適切な利用、管理の促進策を位置付け、政府一体でこれらを具体化するための施策の検討を進めていく。

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