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生産性向上で賃上げ
都が中小企業DX化支援
加藤都議ら東京・墨田区の工場視察
羽島代表取締役(右端)から話を聴く加藤都議(左隣)ら=19日 東京・墨田区
中小企業の生産性向上を後押しし、賃上げを促進するため、東京都議会公明党の加藤まさゆき都議(都議選予定候補=墨田区)は19日、墨田区内の有限会社三栄螺子製作所を訪ね、羽島昭吉代表取締役から都の支援策を活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)化や賃上げの取り組みを聴いた。地元区議が同行した。
同社はボルトやナットなどの金属加工部品を製造している。2022年に都の「生産性向上のためのデジタル技術活用推進事業」の助成金を利用し、アドバイザーの助言を受けながら製品の生産や在庫を管理するタブレット端末を導入したことなどにより、業務を効率化。25年1月には従業員の給料アップに踏み切った。
一方、都の事業を活用し、アドバイスを受ける中で、社内の人事評価制度の確立が課題として浮き彫りに。同社は今年度、「DX推進支援事業」の助成金を活用して社員の評価手法を構築し、スキル向上や給料アップにつながる環境づくりを進める方針。羽島代表取締役は「頑張る社員が恩恵を受ける仕組みをつくり、会社の利益につなげたい」と話す。加藤都議は「DXによって会社の生産性が向上し、社員の賃金アップにつながることが大事。都内の中小企業に、さらに広めたい」と語った。
DX推進支援事業
中小企業の賃上げを後押しするため、AI(人工知能)やロボットなど中小企業のデジタル化を促し、生産性向上につなげる都の事業。
同事業は、アドバイザーが現地訪問を行い、個別に現状の課題を明確化した上で支援方針を決定。「生産性向上」と「DX戦略策定支援」の2コースから選択することができ、デジタル技術の導入からサポートまで一貫した支援を行うほか、機器やシステムの導入費についても3000万円を上限に助成する。
都議会公明党は、議会質問や予算要望などを通じて、中小企業のDX推進の必要性を訴え、支援充実を働き掛けてきた。