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2019年10月8日

コラム「北斗七星」

北海道の自然の豊かさを象徴するヒグマ。だが、札幌市などの都市部に相次いで姿を現すと、事は穏やかではない。同市内での出没情報は今年180件を超え、すでに昨年度を50件近く上回る◆本来、ヒグマは警戒心が強い動物。それが街に出てくるとなれば、「環境破壊や気候変動の影響で、すみかを追われたのでは」などと考えがち。しかし専門家は、「人口減少など社会の変化が、その背景にある」と指摘する◆ヒグマにとって、夏から秋にかけての重要な餌が、実は農作物。栄養価が高く、労せず大量に食べられるとあって、人目を避けつつ農地にやって来る。それが近年、高齢化などで廃業する農家が増え、追い払われる機会は確実に減った。跡地には、果樹が実り続けているような場合もあ、足は遠のかない。目と鼻の先には、住宅地が広がっている◆この夏、民家の庭先に連日現れた1頭は、パトカーのサイレンにも、多くの人影にも臆せず悠然としていた。「危害を加えられる心配はなさそう」と学習した“問題個体”が、山に帰ることはない。最終的な対応をハンターに委ねる現状では、駆除するほかなくなる◆知らず知らずのうちにも、人に慣れてしまう環境をつくり出さない。その対策に知恵を絞ることが、貴重な野生動物を守ることにもつながる。(武)

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