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核廃絶へ共に行動
気候変動対策も日本主導で
斉藤代表が同席、党「平和創出ビジョン」渡す
各国元首脳ら国際人道グループが首相と面会
石破茂首相は15日午後、首相官邸で、各国の元首脳らでつくる国際人道グループ「エルダーズ」と面会した。面会の実現を働き掛けた公明党の斉藤鉄夫代表が同席し、党が「戦後80年」の節目に合わせ9日に発表した「平和創出ビジョン」を渡した。
石破首相(中央)を表敬するエルダーズ一行と、同席した斉藤代表(左隣)=15日 首相官邸
エルダーズ側からは、会長を務めるフアン・マヌエル・サントス元コロンビア大統領、副会長の潘基文元国連事務総長らが出席した。
席上、エルダーズ側は、今回の来日に当たり、広島市で会合を開催したことを報告。戦後80年の節目に唯一の戦争被爆国である日本を訪れた意義を強調した。
日本政府に対しては、核廃絶や気候変動対策、国連改革などの分野でリーダーシップを発揮してもらいたいと要望。9月の国連総会に合わせて開催される核廃絶に関するイベントへの日本の協力を求めた。
また、今年8月に第9回アフリカ開発会議(TICAD9)が横浜で開催されることに触れ、アフリカの開発支援に向けた日本のさらなる貢献に期待を寄せた。
石破首相は、核廃絶に関して、NPT(核不拡散条約)体制の維持・強化に協力して取り組みたいとの考えを示した。
面会後、斉藤代表は「核廃絶や国連中心主義といったエルダーズの理念は、公明党の理念とも一致する」と述べ、地球規模の課題解決へ共に行動していきたいと語った。
エルダーズは、南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領により2007年に設立された国際NGO(非政府組織)。各国の首脳経験者や元国連事務総長らが会員となり、平和や人権、持続可能な地球といった理念の具体化に向けた活動に取り組んでいる。