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2019年10月4日

【主張】関西電力の金品受領 企業統治に重大欠陥。徹底調査を

真相の解明にはほど遠く、不信感が強まる内容だった。

関西電力は2日、会長や社長を含む経営幹部20人が、高浜原子力発電所がある福井県高浜町の元助役から多額の金品を受領していた問題を受け、2度目の会見を行った。

公表された社内調査報告書によると、受領総額は3億1845万円相当で、現金や商品券のほか、スーツ仕立券や金貨などもあり、20人のうち2人は1億円以上を受け取っていた。市民感覚では考えられない金額であり、あきれるほかない。

発覚のきっかけは、昨年1月に行われた原発関連工事を請け負う地元建設会社への税務調査だった。建設会社と深いつながりがあった元助役に、工事受注に絡む手数料名目として3億円が提供されたことが分かり、この金をもとに関電幹部に金品が渡ったという構図が疑われている。

工事費は公費や電力料金などが原資である。その一部が20人もの経営陣に流れていたとすれば、納税者や契約者に対する許し難い背信行為だ。

関電は、金品の受け取りを拒否すれば、元助役との関係が悪化し原発の運営に悪影響が出るとして、「一時的に個人で保管していた」と釈明、不正の認識はなかったと繰り返した。

しかし同社は、元助役に工事の概算額などの情報を事前に提供していたことは認めた。昨年度までの6年間で64億円超にも上る地元建設会社への発注プロセスは「適正だった」と強弁するが、額面通り受け取るわけにはいかない。詳細な事実関係を明らかにする必要がある。

関電が問題を把握してから1年以上も公表せず、取締役会はおろか、法令順守の観点で議論する社内委員会でも審議しなかった点も理解しがたい。ガバナンス(企業統治)の欠如は明らかで、社内処分を関係者の減給で済ませた甘い対応も目に余る。

関電は、新たに第三者委員会を設置し、年内をめどに報告書を取りまとめるという。徹底した調査を求めたい。

2011年の東京電力福島第1原発事故の後、原発事業者には一段と高い倫理観と透明性が強く求められてきた。この流れに逆行した関電の責任はあまりにも重い。

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