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ロタワクチン 無料に
乳幼児の胃腸炎を予防
来年10月から定期接種
公明の主張が実現へ
乳幼児の重い胃腸炎を引き起こすロタウイルスのワクチンが、2020年10月から定期接種化され、原則無料で受けられる見込みとなった。26日に厚生労働省の専門部会が方針を決めた。対象は20年8月以降に生まれた0歳児。現在、同ワクチンは希望者が自己負担で受ける任意接種で、費用が総額2万〜3万円前後と高い。このため、公明党は費用が公費負担となる定期接種化を求めていた。
同ウイルスは感染力が強く、ほぼ全ての子どもが5歳までにかかるとされる。下痢や嘔吐、発熱などの症状を引き起こし、通常は1〜2週間で自然に治るが、まれに重症化して死亡する例もある。
感染による胃腸炎を予防するワクチンは▽生後6〜24週の間に2回接種▽生後6〜32週の間に3回接種——の2種類。いずれも口から飲むタイプで、4週間以上の間隔を空けて投与する。厚労省によると、既に約7割の乳児が任意での接種を受けているという。
その上で専門部会では、定期接種における初回の標準的な接種期間を「生後2カ月〜14週6日まで」と決めた。これは、生後2カ月から受ける定期接種が既に複数あり、ロタウイルスワクチンはこれらとの同時接種が一般的であることなどを踏まえた対応。
公明党は、国会質問などで同ワクチンの定期接種化を要望。地方議会でも、接種にかかる費用の負担軽減に向け、各自治体による独自助成を推進してきた。