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2019年9月27日

高齢者らにタクシー代補助

地域公共交通を再構築し国交大臣表彰 
町内の移動 600円超は行政が負担 
1人月30回まで“生活の足”確保 
広島・神石高原町

広島県東部の中山間地に位置する神石高原町で実施されている、高齢者らのタクシー代を最大600円とする補助制度が好評だ。高齢者の外出や運転免許の自主返納につながるなど効果を上げており、今年7月には町やタクシー事業者でつくる町地域公共交通協議会が、国土交通省の「優良団体大臣表彰」に選ばれた。

タクシー代補助制度の利用者と懇談する寄定町議(左端)

「気軽にタクシーが使えるので出掛ける機会が増えた。『認知症予防になる』とみんな喜んでいる」。こう話す同町在住の河相毅さん(85)は町の補助制度を利用し、週1回の老人会の集まりに通っているという。

同制度は2017年4月に導入されたもので、町役場や支所に申請し、登録・交付された「利用者証」をタクシーの運転手に提示すれば、最大600円で乗車できる。600円を超える料金は町が負担する仕組みだ。1人当たり月30回まで使える。

対象は、町内在住で(1)満75歳以上の人(2)身体障害者手帳の交付者(3)学生を除く18歳以上の運転免許証を持っていない人――などで、町内での利用に限るが用途は問わない。町外に出る場合は、医療機関を利用する目的に限り、3000円を上限にタクシー代の半額を補助している。

登録者は19年3月末時点で1945人と、町人口の2割を超え、75歳以上では65%に達する。利用回数は17年度が延べ約2万4000回に上り、18年度からは妊産婦も対象に加えたことで延べ約3万回に増えた。運転免許の自主返納者も増え続け、17年度は前年度に比べて55人多い69人で、18年度は87人に上った。

町は関連予算を毎年増やし、19年度は約7870万円を計上。過疎債も活用する。町総務課の瀬尾浩康課長は「財政的な課題はあるが、持続可能な制度をめざしたい」と話す。

町が同制度を始めた背景には、運転手不足によるバス路線の減少がある。町内には鉄道がなく、高齢化率46.84%(9月1日現在)の同町の住民にとって移動手段の確保は死活問題だ。かつては路線バスの代替手段としてデマンドバスが走行していたが、住宅が点在している地理的な特徴から「使い勝手が悪い」などと町民から改善を求める声が上がっていた。

公明党の寄定秀幸町議はこれまで、地域公共交通の拡充、高齢者の運転免許自主返納とそれに伴う移動手段の確保について、議会質問などで一貫して推進。17年3月議会では、タクシー代補助制度の対象に妊産婦を加えるよう提案していた。このほど、同制度の利用者と懇談した寄定町議は「住民の“生活の足”を守るため、今後も全力で取り組む」と語っていた。

誰もが安心して暮らせる町に

入江嘉則 町長

高齢ドライバーの事故が社会問題化していますが、高齢者が生活に不自由を感じることなく運転免許を自主返納するには、代替交通手段の確保が欠かせません。そこで、自宅から目的地まで運行時間を気にせず移動できる仕組みが好ましいと考え、神石高原町はタクシー代補助制度を導入しました。

これは地域公共交通の整備だけにとどまらず、高齢者の外出機会の増加に伴う健康増進や町のにぎわい創出、地元タクシー事業者の存続や雇用創出など、地域活性化にも直結します。今後も地域密着の提案をしてくれる寄定議員と共に、誰もが安心して暮らせる町へ尽力していきます。

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