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【主張】カスハラの防止 安心して働ける環境整備さらに
客や取引先からの著しい迷惑行為を指すカスタマーハラスメント(カスハラ)に遭い、つらい思いをしている就業者は少なくない。安心して働ける環境を整えていくことが重要だ。
カスハラを防ぐための全国初となる条例が東京都や北海道、群馬県などで1日から施行された。客や就業者、事業者それぞれに対し、カスハラ防止に資する対応を促している。
このうち、都の条例では「何人も、あらゆる場においてカスハラを行ってはならない」と禁止を初めて明文化した。カスハラ被害が相次ぐ中、カスハラは許されない行為として社会に強いメッセージを発信した意義は大きい。
カスハラの具体例としては、暴言や威嚇、長時間の拘束、インターネット上の誹謗中傷といった行為が知られる。
対応した従業員らの業務に支障を与えるほか、仕事への意欲の減退を招くと指摘され、深刻化すると心身に不調を来して休職や離職に追い込まれる事例もある。企業にとっても人材確保の妨げになり、事業継続を脅かす重大な問題となっている。
一方、カスハラの認知度が高まったのは最近で、対策は十分に進んでいるとは言えない。国内最大の産業別労働組合UAゼンセンが昨年、サービス業に従事する組合員を対象に行った調査では、勤め先で「特に対策はなされていない」との回答が4割を占めた。
このため国は各企業で対応が進むよう、2022年に企業向けの対策マニュアルを策定。さらに有識者検討会の意見も踏まえ、全ての企業に対策を義務付ける法案を今国会に提出した。
法案には、公明党が働く人を守る観点から、政府に提言していた従業員向けの相談体制の整備や、実効性を高める国の指針策定などが盛り込まれている。
条例や法制定の動きと並行して、カスハラ対応の手引や対応方針をまとめた企業や自治体もある。こうした取り組みを加速させ、客と就業者が健全な関係を保てる社会をめざしたい。









