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高齢者の肺炎球菌ワクチン推進
「結合型」早く定期接種に
舘田一博 東邦大学教授に聞く
日本人の死因の第5位を占める肺炎。高齢者は重症化のリスクが高く、ワクチン接種による予防が重要となることから、厚生労働省では、有効性に優れた新たな「結合型」のワクチンの定期接種化を巡って議論が進む。新たなワクチンの特徴や接種推進に向けた取り組みなどについて、日本感染症学会理事長などを歴任した舘田一博・東邦大学教授に聞いた。
より強く長い効果、免疫記憶も
――結合型ワクチンの特徴は。
肺炎は「老人の友」と言われるほど、高齢になるとリスクが高くなる。公明党の推進もあり、昨年の骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)では「予防接種法に基づくワクチン接種を始めとした肺炎等の感染症対策の推進」が盛り込まれた。
そうした中、新たに15価、20価の結合型ワクチンが出てきた。既に定期接種化されている多糖体ワクチンにアジュバント(免疫を活性化して抵抗力を増強する物質)を入れて、より強い免疫を長く誘導できるようになった。1度感染した病原体に再感染した際、初回よりも迅速に病原体を攻撃する免疫記憶もある。
――早期定期接種化の必要性について。
肺炎球菌は高齢者の肺炎の一番の原因となる病原体であることから、多糖体と結合型の両方を患者や医師が選べる形にして、接種率を高めていくべきだ。米国や英国では両方を利用できるようにしている。
教育啓発の強化へ官学の連携が必要
――日本での接種率は約4割と低迷している。
認知度の向上や教育啓発が足りていない。例えば、高齢者で肺炎になると、その後の認知症が進み、健康寿命が短くなったり、寝たきりになったりするといった傾向が強く見られる。私も、東京都大田区と東邦大学の連携活動の寄付講座で、こうした話題を踏まえてワクチンの重要性を話している。行政とアカデミアとの連携が必要だ。
各種感染症に備えて
月々の定額で打てるサブスク形式も一案
――接種向上へ求められる施策は。
一つの取り組みとして、高齢者の集団免疫を得るため、高齢者施設での接種を進めたい。具体的には、南ケ丘病院(千葉県佐倉市)の長島誠院長が考えている“ワクチンのサブスクリプション”だ。これは、インフルエンザや帯状疱疹などのワクチンを一気に打つと高額だが、月々1000円のサブスクといった形式にして、時間をかけて集団で打ち、多くの人たちを守るという考えだ。
サブスクモデルを築き、行政がサポートする形を、大学との連携の基盤がある大田区で導入できないかと思っている。有効性を評価しながら横展開したい。
対策進めた公明党、今後もリード期待
――公明党への評価と今後への期待は。
2014年からの肺炎球菌ワクチンの定期接種化を推進したのは公明党だ。結合型ワクチンについても、リーダーシップを発揮して、できるだけ安く、必要な人に届けられるよう進めてほしい。
15価、20価
それぞれ、ワクチンの効果がある肺炎球菌の種類数。厚生労働科学研究によると、20価の結合型、23価の多糖体の両ワクチンともに、15歳以上の侵襲性肺炎球菌感染症の症例から検出された肺炎球菌の種類のうち、43.9%(2023年)をカバーしており、同等の効果が報告されている。











