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コラム「北斗七星」
めっきり日が短くなってきた。日暮れ時は、夕方の喧噪に薄暗さが重なり、相手の姿も音も区別がつきにくい時間帯だ。秋の夕暮れと言えば短歌の世界だが、これが道路での歩行者と自動車の関係となると、詩的な気分どころではなくなる◆まず、10~12月は歩行中の高齢者の交通事故死が年間で最も多い。警察庁が最近5年間を集計したところでは、この3カ月で年間の3分の1以上を占める◆しかも、対自動車の死亡事故に限れば日没後のわずか1時間に、2割が集中している。日没直後は運転する側も、徐々に暗くなって周辺が見にくくなり、緊張を強いられる時間帯だ。まして混雑する。死亡事故の割合を時間当たりにすれば昼間のなんと13.9倍にもなる。その8割が横断歩道以外で、道路を横断しようとした結果だ◆さらに言えば、横断歩道以外を渡ろうとして亡くなられた方の7割が、何らかの法令違反をしていることにも注意したい。左右を十分に確認しなかったり、車の直前や直後を渡ろうとしたりするのは、大変危険だ。心の奥でうごめく「大丈夫」という過信に負けてはなるまい◆詩情豊かな秋の夕暮れだが、道路には悲しく辛い事態を引き起こす危険もあふれている。運転する側も歩行者も十分に気を引き締めたい。秋の交通安全週間は30日まで。(繁)









