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ネットワークの力を発揮
子ども医療費助成、都内全域で所得制限撤廃へ
帯状疱疹ワクチン、国の定期接種化を後押し
都議会公明党 都政改革の60年
乳幼児医療費の無償化などを都に要望する公明議員ら=1992年5月 都庁
東京都議会では子ども医療費助成を巡って、10月からの全区市町村での所得制限撤廃などに向けた予算審議が進む。
医療費助成は現在、所得制限があるが、23区では自主財源で完全無償化している。一方、都によると、多摩地域では高校3年生世代(18歳の3月末)までを対象とした助成で、7市が制限を設けている。
都議会公明党は昨年、小池百合子知事に対し、所得制限を撤廃できるよう、市町村の財政基盤を強化する都の市町村総合交付金の拡充を要望。地域差解消に力を注ぐ。
子ども医療費助成は、都議会公明党の推進で“東京発の政策”として実現し、公明党のネットワークの力で全国へ広がった。1992年、党都本部が乳幼児の医療費無償化を求める41万人の署名を集め、都に要望するとともに、都議会公明党が制度導入をリードした結果、94年から3歳未満児を対象に開始。2001年には就学前まで、07年には中学3年まで広げた。
23年に始まった高校3年生世代までの無償化は、区市町村と都が財源を半分ずつ負担する仕組みだが、同年度から3年間は都が全額負担に。これを追い風に公明議員が首長らに働き掛け、全区市町村での実施につながった。同様に都が補助する形で、今年から都内全域で公立小中学校の給食費無償化も実らせた。
■児童手当制度など国に先駆けて創設
国の取り組みも突き動かしてきた。激しい皮膚の痛みを伴い、加齢とともに発症しやすい帯状疱疹のワクチンが4月から国で定期接種化されるが、都では23年度から、50歳以上に接種費用を助成する区市町村に経費の2分の1を補助。独自助成の流れは定期接種化の大きな後押しにもなった。
国に先駆けた政策実現では、児童手当の創設を1968年の提案以降、粘り強く訴え、69年に都が独自の児童手当制度を開始。翌年には全国の自治体に広がり、72年に児童手当法が施行された。他にも、私立高校授業料の実質無償化や災害派遣医療チーム(DMAT)の創設など、数多くの政策が国に波及した。
これからも都議会公明党は、縦横無尽のネットワークを生かして、生活者目線の政策を前に進め、広げていく。(完)