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2019年9月16日

【主張】日中社会保障協定 人的交流促す重要な外交成果

日本と中国双方の駐在員が年金などの社会保険料を二重払いしている問題などを解消する日中社会保障協定が今月、発効した。両国の経済関係を一層深化させる重要な外交成果である。

中国で働く日本企業の駐在員は約7万人。これまで、中国に赴任後も日本に社会保険料を支払う一方、中国にも同国の社会保険法に基づき、社会保険料を支払わなければならなかった。

協定発効後は、中国に駐在している期間が5年以内であれば日本に、5年を超えた場合は中国に社会保険料を支払うという形になり、二重払い問題は解消する。これにより、年間約550億円に上る日本企業の経済的負担が軽減されるという。

日本に来て働く中国人労働者も同様に、社会保険料の二重払い問題に悩まされていただけに、中国側も協定の発効を、日中双方の人的交流をさらに促すものとして大いに評価している。

日本が中国と社会保障協定の締結交渉を開始したのは、2011年までさかのぼる。ところが、12年9月に民主党政権が尖閣諸島の国有化を宣言したことを背景に、日中関係は急激に悪化し、社会保障協定を巡る交渉も中断した。

その後、13年1月に公明党の山口那津男代表が中国の習近平総書記(現国家主席)と会談したことをきっかけに、日中関係が大幅に改善。社会保障協定の締結交渉も15年から再開し、発効にこぎ着けたという経緯を想起したい。

日本政府は、まだ多くの国と社会保険料の二重払い問題を抱えていることを問題視している。現在、日本と社会保障協定を結んでいる国は22カ国。そのほとんどが欧米の先進国であり、アジア諸国は、中国、韓国、インド、フィリピンのわずか4カ国だけだ。

社会保障協定は、外国人労働者が働きやすい環境を法的に整えることにつながる。中国との協定では、日本に駐在する中国人労働者の配偶者の社会保険費用が、一定の条件の下で免除されることも定めており、中国側はこれを大いに歓迎している。日本が外国人材に「選ばれる国」になるためにも、より多くのアジアの国と社会保障協定を締結することが重要である。

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