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2019年9月17日

コラム「北斗七星」

1997年にヒットしたSF映画「フィフス・エレメント」では、地球を滅亡から救う力を持つ異星人が危機回避を拒む場面がある。人類に関する大量のデータを読み込むうちに戦争の惨禍を繰り返してきたことを知り、地球の未来に絶望するからだ◆世界のデータ総量は2011年に1ゼタバイトを超え、昨年は33ゼタバイトに達したという(8月15日付「読売」)。「ゼタ」とは1兆の10億倍で、「世界中の砂浜の砂粒の数」とも表現される。人知は及びようもない◆そこでAI(人工知能)の出番となる。ネット上にあふれる情報を分析し、最適解を導き出してくれる。医療の進歩や気候変動対策から自動運転車、家庭用AIスピーカーに至るまで活躍の場は広がる一方だ◆ただ、AIは倫理的な問題を起こすことがある。海外では、人種や性別に関して差別的な結論を示したり、自動運転車が歩行者をはねるといった事故が起きているという。やっかいなのは、膨大な情報の中で何を重視したかが不透明なことで、これをAIの「ブラックボックス化」と呼ぶ◆冒頭の映画では、人類の存在意義を示すデータを契機に異星人が翻意するが、生命の尊厳や平和の大切さなどをAIにどう教え込むか。AI研究は今、この課題に直面している。人間には心があるがAIにはないから難問だ。(幸)

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