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2025年2月24日

がんサバイバーの5年生存率 国立研究センターが初集計

国立がん研究センターが、がんの診断から1~5年が経過しているがんサバイバー(生存者)について、その後の5年間の生存率を示す「サバイバー5年生存率」を初めて集計し、13日に公表した。進行期で見つかったがん種の多くで、1年生存するごとに診断時よりも生存率が改善する傾向がみられた。集計のポイントとともに、自らもがん経験者で、働くがん患者を支えるCSRプロジェクトの代表理事を務める桜井なおみ氏の見解を紹介する。

診断時にステージ3、4の患者
年経るごとに改善傾向

主ながんの経過年数別サバイバー5年生存率

公表されたサバイバー5年生存率は、国が指定するがん診療連携拠点病院など全国361施設で、2012年にがんと診断された約39万人分の院内がん登録のデータを用いて、19の主ながんについて4段階の進行度別に算出した。

それによると、治療できる可能性が高いステージ1、2でがんと診断された場合、多くのがん種でサバイバー5年生存率が、ほぼ横ばいだった一方、より進行したステージ3、4での診断では1年生存するごとに生存率が上昇する傾向があった。最も進行したステージ4の場合、胃がんは診断された年の5年生存率が5.5%だったが、1年後に生存していた人は12.3%に上昇した。3年後は41.8%、5年経過で61.2%に高まった。

同様に大腸がんは、診断された年の5年生存率が17.0%だったのに対し、1年後は23.0%、3年経過で41.2%、5年後は60.2%に上がった。一方、乳がんは、いずれのステージでも、ほぼ横ばいだった。

併せて発表された、12年にがんと診断された患者の10年後の生存率は、がん以外の死因の影響を除き、全体で54.0%と前回(11年診断)から0.5ポイント上昇した。

公明、がん登録を推進

がんと診断された人のデータの収集・分析を行うがん登録については、公明党が力強く推進してきた。

06年に「がん対策基本法」の制定を主導し、これに基づき07年に策定された「がん対策推進基本計画」には「登録を円滑に推進するための体制整備」が明記された。13年には超党派による議員立法「がん登録推進法」の成立をリード。16年から国が一括して集計・分析する全国がん登録が始まり、がん医療の向上とがん予防の推進に役立てられている。

CSRプロジェクト 桜井なおみ 代表理事

患者の希望となるデータ

初集計されたサバイバー5年生存率は、診断時にステージ3や4の進行がんであっても年数を重ねるほど、その後の生存率が高まる傾向が多くのがん種で表れており、患者の希望となるデータと言える。

患者の立場からすれば、多くのがん患者の統計から算出される生存率のデータは、自身がどのくらい生きられるのかを考えたり、治療の選択や予後を見通すために参考にしたい情報だ。

従来示されてきた「5年相対生存率」では、がんの進行度や生存期間とともに生存率が低下するため、余命を決定付けるものではないとはいえ、グラフは右肩下がりで心が沈みがちなデータだった。

今回示された右肩上がりのサバイバー5年生存率は、その気持ちを逆転させ、患者が治療を続けるためのモチベーション(意欲)の維持につながるだろう。

一方、早期発見で治りやすいとされる乳がんのサバイバー生存率は、ほぼ横ばいだった。進行が比較的遅く、術後5年以降に再発するタイプもあることを反映しており、実態に近い印象だ。今後の啓発に役立ててほしい。

引き続き、がんに関する知識や当事者への理解を深めてもらう啓発が重要だ。各地のがん教育などで今回の初集計のデータを活用し、検診の受診による早期発見や、再発などの不安を抱える当事者や家族への関わりを考える機会が広がることを期待したい。

サバイバー5年生存率は、がん患者のデータを正確に追うがん登録の仕組みがあるから出せるようになった。私たち患者の声を真剣に受け止め、公明党がん対策推進本部(本部長=秋野公造参院議員)が、がん登録推進法の制定などに尽力したことが大きいと感じている。

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