公明党トップ / ニュース / p40213

ニュース

2019年9月14日

【主張】鉄道の計画運休 混乱回避には社会の意識改革も

鉄道の計画運休 混乱回避には社会の意識改革も

鉄道各社が電車の運休を事前に発表する「計画運休」。試行錯誤を重ねながら、社会に定着させていきたい。

首都圏を直撃した台風15号では、鉄道各社が8日から9日にかけて計画運休を実施した。しかし、倒木などの被害が想定以上だったことから、予定していた運転再開がずれ込むなどして多くの駅に人があふれ、大混乱に陥った。

国土交通省は近く、鉄道事業者を集めた会議を開催し、今回の対応を検証するとしている。さまざまな角度から問題点を洗い出し、再発防止に努めてもらいたい。

改善すべき課題の一つは、利用者への周知のあり方だ。

例えば、JR東日本は「9日の始発から午前8時ごろまで運転を見合わせる」と発表したが、通勤・通学の時間帯に運転再開が見込まれたため、一部の駅では入場規制を行うほど混雑した。

台風による被害の程度や復旧作業にかかる時間を、正確に判断するのが難しいのであれば、運転再開の見込み時刻は、もっと余裕を持たせてもいいのではないか。

むしろ、見込み時刻の前に運転を再開するケースの方が、利用者にとってはありがたいかもしれない。利用者がどう行動するかも予測し、情報発信のあり方を研究する必要がある。

一方、今回のような混乱を防ぐには、社会全体の意識改革も求められよう。

企業は働き方改革を一段と進める契機にすべきだ。勤務時間を柔軟に選べるフレックスタイムや時差出勤などの制度のほか、災害時の出勤ルールを整備することが重要だ。従業員任せではなく、「休んでいい」などの指示も積極的に行ってほしい。

職場に行かなくても、パソコンなどを使って自宅で仕事ができる「テレワーク」の活用も促したい。場所にとらわれない働き方の導入は、災害に備えた事業継続計画(BCP)の観点からも大切だ。

東京への過度な一極集中をどう緩和するかも、官民を挙げた検討課題であろう。

来年の台風シーズンは、東京五輪・パラリンピックの開催時期とも重なる。計画運休の適切な実施と同時に、社会全体の理解と協力も進めていきたい。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア