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コラム「北斗七星」
ロシアによるウクライナ侵略は2022年2月24日の侵攻開始から、まもなく丸3年。米国のトランプ大統領が仲介に乗り出し和平交渉を巡る動きが活発化している◆そう遠くない将来、米ロ首脳会談が開かれるようだ。これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアとの交渉を優先したウクライナ抜きの協議に不快感を示す◆ゼレンスキー氏は停戦に向けて「外交による全領土の奪還も可能」と軟化。北大西洋条約機構(NATO)加盟も先送りに傾いていた。しかし事態は必ずしもウクライナが望む方向には進んでいない。いずれにしろロシアの再侵略を防ぐ「安全の保証」は絶対に譲れない一線だろう◆トランプ政権が掲げる「力による平和」は、軍事力を背景に「利益か、恐怖か」を迫る米国の伝統的な外交政策といえる。そこに、どのような形でトランプ流の「ディール(取引)」が展開されるのか、まだ見通せない◆米国の戦略家の中には、大国同士は戦うべきではなく、中小国を見捨てることも時には必要だ、と考える現実主義者がいると聞く。大国同士の冷たいリアリズムの間で、中小国が犠牲になるといった、国連の理念に反するディールが行われないことを願う。(中)









