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2018年6月5日

勤務間インターバル  過労死防止へ企業への周知急げ

厚生労働省の有識者会議が、「過労死防止大綱」の改定案を大筋で了承した。

長時間労働の是正や年次有給休暇の取得、従業員のメンタルへルス対策に関する数値目標の設定が柱で、厚労省が実施する施策の土台となる。

この中で注目すべきは、従業員が終業から次の始業まで一定の休息時間を確保できるようにする「勤務間インターバル(休息)制度」の導入促進を強く打ち出した点だ。当面、2020年までに導入する企業の割合を10%以上とする数値目標を初めて掲げた。

公明党は、政府への提言などで制度の導入を一貫して訴えてきただけに、今回の改定案を評価したい。

勤務間インターバル制度については、長時間労働を防ぎ従業員の健康維持や生産性向上につながるなど、身体的・精神的な効果を評価する専門家が多い。実際、欧州連合(EU)では1993年に法制化され、勤務間に11時間の休息を取るよう義務付けている。

日本でも一部の企業で制度を採用し始めている。しかし、厚労省によると導入率は1%程度にとどまり、90%以上が「検討していない」と回答。その理由として「制度を知らなかった」と答えた企業が4割を超えている。まずは制度の周知を急ぐべきである。

制度の導入に際しては、従業員の労働時間の把握といった労務管理が複雑になることへの手だても必要だ。この点について改定案では、出退勤時間を記録するICカードの採用を提案している。

制度導入にかかる費用負担にも目を向けたい。厚労省は、導入をめざす中小企業を対象とした助成制度を17年度に創設している。活用を呼び掛ける必要があろう。

とはいえ、ただでさえ人手不足が深刻化している中、とりわけ繁忙期に働き手をどう確保するかなど企業側が取り組むべき課題は多い。政府は、既に導入済みの企業に関する情報提供に力を入れると同時に、必要な支援策について一層知恵を絞るべきだ。

現在、国会で審議されている働き方改革関連法案にも同制度の導入が努力義務として盛り込まれている。制度の必要性と導入しやすい環境づくりについて、議論を深めてほしい。

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