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2019年9月10日

市街地のにぎわい再び

空き家 活用プロジェクト進行中 
大口厚労副大臣が視察 
石川・輪島市

「輪島KABULET」の交流拠点施設を視察する大口副大臣(左から4人目)ら

石川県輪島市で、市中心部の空き家を交流拠点施設に改修するなどのまちづくりを進める官民連携のプロジェクト「輪島KABULET」が注目を集めている。政府のまち・ひと・しごと創生本部が進める施策「生涯活躍のまち」の交付金を活用し、昨年4月には交流拠点施設をはじめ、同施設の徒歩圏内に福祉・健康施設などを開設。子どもや高齢者、障がい者が交流できる場になっている。このほど大口善徳厚生労働副大臣(公明党)が視察し、関係者から利用状況などを聞いた。

このプロジェクトは、輪島市と社会福祉法人「佛子園」、青年海外協力隊の帰国隊員を中心につくる公益社団法人「青年海外協力協会」(JOCA)の3者が協力し、空き家・空き地を活用したまちづくりを推進。佛子園の職員やJOCAの隊員らが輪島市内へ定住し、まちづくりの担い手として空き家の選定から施設の整備、運営まで担っている。市は移住者を増やすため、空き家データベースを充実させ、移住定住促進奨励金を設けている。

温泉付き交流拠点で集客

周辺各所には福祉・健康施設

「輪島KABULET」の交流拠点施設は木造の空き家4棟などを改修。延べ床面積881平方メートルの2階建ての建物の1階には足湯、温泉、飲食店があり、多くの観光客、住民でにぎわい、2階には住民自治室を設けた。温泉は、近隣209世帯が無料で利用でき、毎日足を運ぶ人もいる。近隣に住む60代の女性は「近所の人とあいさつだけの仲だったけど、お風呂で一緒になり、世間話ができるようになった」と語った。

また、プロジェクトでは交流拠点施設を中心に、(1)子どもの放課後等デイサービス(2)高齢者デイサービス(3)高齢者宅への配食サービス(4)障がい者の短期入所――など住民向けの各種サービスを実施。配食サービスや施設内飲食店などでは積極的に障がい者を雇用している。

交流拠点施設に提示された周辺エリアの案内図

このほか、交流拠点施設周辺の空き家・空き地を活用し、無料のフリースペースを設けたカフェや、会員なら無料で拠点施設の温泉を利用できるスポーツジム、サービス付き高齢者住宅、グループホーム、ショートステイ施設など6施設を開設。いずれの施設も徒歩圏内にあり、小型電動カートが指定ルートを走り、誰でも無料で利用できる。カフェで働く20代の女性は「子ども、高齢者、障がい者などさまざまな人たちの中で働けるので、良い刺激になる」と話していた。

空き家の活用は今も進行中。来年4月には、閉店状態の居酒屋を改修した第2の拠点施設がオープンし、宿泊できるゲストハウスや飲食店が入る予定。

各施設を視察した大口副大臣は「障がい者が地域の中で働き、『ありがとう』と言われる取り組みに共感する。地域活性化の取り組みとして参考になる」と述べていた。視察には、公明党の伊藤厚子・七尾市議、笹川広美・中能登町議、田端雄市・能登町議も同行した。

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