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2019年9月5日

“学び直しの拠点”へ

全国初の県立「夜間中学」2021年度開校 
需要調査で高い関心 
党県議団が一貫推進 
徳島県

夜間中学に使われる徳島中央高校の空き校舎を視察する(左から)古川広志、梶原一哉の両県議

徳島県はこのほど、戦争や社会的差別、家庭の事情、不登校などさまざまな理由で義務教育を十分に受けられなかった県民や定住外国人を対象にする県立の「夜間中学」を2021年度に開校する方針を決めた。夜間中学は国内に既に33校あるが、いずれも市立か区立。都道府県立としての開校は全国初となる。公明党県議団が一貫して推進してきた。

夜間中学は長い歴史を持つが、公明党の推進で16年12月に成立した「教育機会確保法」によって、各都道府県に公立1校以上を設置することが求められるようになっている。これまで徳島県は、義務教育の環境整備を担う市町村を運営主体とした開設を検討してきたが、人口が少ない自治体では小規模学級になる可能性が高く、十分な数の教員配置も難しいことが予想された。

公明党県議団は、学齢期を超過しても義務教育を修了していない人が県内に1425人いるという国勢調査(10年)のデータなどを基に、県議会で「県がリーダーシップをとって夜間中学を早期に開設すべきだ」と粘り強く訴えてきた。また、14年9月定例会の長尾哲見県議(当時)の質問を受けて実施された夜間中学設置に関する需要調査では、回答した366人のうち約半数の169人から「関心がある」との声が寄せられ、県民や外国人労働者のニーズの把握が進み、整備計画が具体化することになった。

県は、各自治体の教育委員会で構成する「中学校夜間学級協議会」を15年に発足させた。夜間中学を県で運営するメリットは、県内在住の人ならば設置市町村外に住んでいても入学できることだが、募集範囲が広域になるほど通学距離が長くなる生徒も増える。このため同協議会では、設置場所の選定について、公共交通機関の整備状況、年齢や国籍が異なる人たちが安心して学べる学びやのあり方などについて、重点的に検討を重ねてきた。

定時制高校の校舎を活用

その結果、定時制課程夜間部もある徳島市中心部の県立徳島中央高校に併設することが決定した。夜間中学の校舎は、現在使われていない「産業教育実習棟」を活用し、普通教室をはじめ、職員室、生徒相談室、図書コーナーなどを設ける予定。同高校の村田光教頭は、環境整備に協力していく考えを示し、「全日制高校に通えない事情を抱えた生徒を支えてきた経験やノウハウを生かしたい」と述べている。

県は、今年度内に夜間中学を知ってもらうポスターの作成やシンポジウムの開催などにより周知啓発に取り組む。年齢や国籍が違う人たちの部屋分けなど細部の検討も進めている。小倉基靖・県学校教育課長は、「県立の夜間中学と徳島中央高校を合わせた“学び直しの拠点”をつくり上げることが目標。全国のモデルケースとなるよう着実に事業を進めていく」と語っている。

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