公明党トップ / ニュース / p394469

ニュース

2025年2月20日

【主張】地域社会のDX 企業と自治体の協力で推進を

総務省の情報通信政策部会が13日、地域社会の活性化に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現について議論を始めた。DXとはデジタル技術で社会や生活様式を抜本的に変える試みである。地域社会の課題解決には、デジタル技術を土台に行政や企業が持つ知恵をうまく融合する視点が大切だ。

村上誠一郎総務相は14日の会見で、DXの担い手となる企業に注目し、地域のニーズに応じた事業展開への支援を通じ、地方の活性化策を探る考えを示した。DXが進む米国並みの社会になった場合の経済効果は製造業で約23兆円、非製造業で約45兆円、売上高を押し上げるとの試算がある。人工知能(AI)の進化でデジタル技術を生かせる分野は広がっている。

兵庫県豊岡市は、山間部の住民への荷物配達が将来的に難しくなることを見据えた物流DXに取り組んでいる。例えば、荷物をドローンで公民館など十分なスペースのある場所へ届け、そこまで各自宅から受け取りに来てもらう計画だ。課題は自宅から受け取り場所までの距離「ラストワンマイル」で、足腰の弱い高齢者への対応が欠かせない。飲食店で導入が進む自走式のロボット技術の活用などが検討されている。

鹿児島県鹿屋市には、企業と連携し手間と人手のかかる牛の世話のDXに取り組む畜産業者がいる。国の支援を受け、約2000頭の牛の健康状態をカメラで把握し、牛の位置や姿勢から餌を食べている時間や水を飲む時間をAIで分析して不調の早期発見や成長具合の管理を行っている。出荷できない場合の1頭当たり200万円近い損害を回避できれば効果は大きい。

企業のデジタル技術を地域で生かすには、自治体の姿勢が重要になる。しかし、DXの計画策定を担える人材や導入に必要な予算の不足から、全国約半数の自治体でDX化の推進が滞っている。政府による人材の確保支援も必要となろう。自治体と企業の協力で地方の閉塞感を打開できる政策が必要だ。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア