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2019年8月28日

【主張】日米貿易で基本合意 協定署名まで細部の詰め怠るな

日米両政府は25日、新たな貿易協定について基本合意した。9月下旬の国連総会の際に協定書への署名をめざす。

米中貿易摩擦の激化をはじめ、世界経済に不安要因が増す中、世界の国内総生産(GDP)の3割を占める日米両国の貿易交渉が大きく前進したことは重要だ。

日米貿易交渉は、昨年9月の首脳会談で協議開始が合意され、今年4月からは閣僚級の会合が重ねられていた。

最大の焦点だった農業分野では、米国が求める牛肉や豚肉など米国産農産物の関税引き下げについて、昨年発効した環太平洋連携協定(TPP)の水準とすることで一致した。

これまで米政府内からは、TPPを上回る水準を求める声も出ていたが、日本の主張に沿って合意できたことを評価したい。協定署名までの交渉で細部をしっかりと詰めてほしい。

日本が要求していた工業品の関税撤廃・削減についても米国側は、幅広い品目で受け入れた。

また、日本は米国産飼料用トウモロコシについて、民間企業による購入計画を表明した。対中輸出が難しい米国を支援する形となったが、九州を中心にトウモロコシの害虫被害が広がっている日本にとっても、供給不足の懸念に備える利点がある。

日本車に対する関税の撤廃も貿易交渉の焦点の一つだったが、見送りとなったことは残念でならない。また、米国が検討している追加関税措置の発動や日本からの輸入を制限する「数量規制」の扱いも気掛かりだ。

追加関税について、トランプ米大統領は、現時点では発効しない考えを示している。日本の自動車業界にとって、米国は輸出額全体の3割以上を占める最大の輸出先だ。追加関税が適用されれば国内経済や雇用への悪影響は避けられない。政府は、米国の理解を得られるよう引き続き努めてほしい。

忘れてはならないのが、揺らぐ多国間貿易の枠組みを支えていく努力である。今回の日米貿易交渉を結実させた上で、米国を多国間の枠組みに参加させることも、日本の重要な役割であることを強調しておきたい。

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