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2025年1月21日

コラム「北斗七星」

「立春/不思議や 卵が立つ/上海 実験で大にぎわい」。1947年2月、こんな記事が朝日新聞に出た。立春の時刻に卵が立つという話が古書にあり、上海とアメリカで卵を立てる実験に成功したとの通信社電だ◆卵は立つものだと考える人がいた。初の人工雪をつくった中谷宇吉郎だ。すぐ試みたが5分ほどで放り出し、職場へ出かけた。日曜日に中谷も妻も成功した。なぜ立つのか。殻の表面の小さな凹凸が、鍋などを置く五徳の脚の役目をして卵を支えるはずだと考え、顕微鏡で確かめた◆宇吉郎はこの経緯を随筆「立春の卵」として発表した。卵が立つのは不思議でないことを説いて「何百年の間、世界中で卵が立たなかったのは、皆が立たないと思っていたから」「人類の盲点の存在を示す一例」と述べた◆できなかったのは、できないと思っていたから――これは何事にも通じる。難題を前に「無理だ」と諦めるのか。「やってみよう」と踏み出すのか。解決の糸口を「突破口」という。糸の端のような小さなところから物事は動く◆公明党は都議選で22人、参院選で選挙区7人、比例区7人の当選をめざす。容易でない戦いだが、できないと思っていたら、できない。殻を破ろう。(直)

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