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2025年1月9日

ノーベル賞受賞に祝意

石破首相、日本被団協と面会 
斉藤代表が同席 核不使用を世界に訴え 
箕牧代表委員「核禁条約、日本もオブザーバー参加を」

石破茂首相は8日、ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員を務める田中熙巳さん、田中重光さん、箕牧智之さんらと首相官邸で約30分間面会し、祝意を直接伝えた。面会の実現を働き掛けてきた公明党の斉藤鉄夫代表が同席した。

石破首相(右から2人目)と日本被団協のメンバーとの面会に同席する斉藤代表(右端)=8日 首相官邸

冒頭、石破首相は、日本被団協がノーベル平和賞を受賞したことについて「極めて意義深い。皆さまの長年の努力に心から敬意を表し、感謝を申し上げる」と表明。田中熙巳さんは「お祝いの言葉を頂き、ありがとうございます」と応じた。

懇談の中で斉藤代表は「被団協の皆さまは人類の希望だ」と強調。「『核兵器が二度と使われてはならない』と訴え続けてきたことが世界規範となった。そのことが評価されてのノーベル平和賞の受賞だ」と述べ、祝意を表した。

箕牧さんは「3月の核兵器禁止条約締約国会議に日本としてオブザーバー参加してほしい」と要望。また、日本被団協側から、核廃絶に向けて日本政府のリーダーシップ発揮を求める声も上がった。石破首相は「将来の『核なき世界』をめざすという思いは一緒だ」と語った。

終了後、斉藤代表は記者団に対し、締約国会議へのオブザーバー参加について「公明党の提案に対し首相から、同じく『核の傘』にあるドイツがどういう議論でオブザーバー参加に至ったのかを検証したいという答弁があった。そこに希望を託したい」と語った。

石破首相と日本被団協との面会を巡っては昨年11月、斉藤代表が首相に要請。被団協側にも直接意向を確認し、双方の橋渡し役を担った。

海上保安協力、一層強く

山口常任顧問、首相の東南アジア訪問前に要望

8日、石破首相とは公明党の山口那津男常任顧問も首相官邸で会談。石破首相が9~12日の日程で東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国のマレーシアとインドネシアを訪問することや、近く自民、公明両党と中国共産党による日中与党交流協議会が開催されることを巡り意見を交わした。

席上、山口常任顧問は、公明党が取り組んできたASEAN諸国をはじめアジア各国の海上保安職員の能力向上を支援する「海上保安政策プログラム」や、カンボジアでの地雷除去支援の成果を報告した。

海上保安政策プログラムについては「日本の国際協力の重要な柱だ。マレーシアとインドネシアの訪問の際に機会があれば、ぜひ話していただきたい」と要望。地雷除去支援に関しては、カンボジアで培った経験を今後のウクライナの地雷除去支援に生かすよう求めた。

石破首相は「これまでの長く貴重で重要な取り組みだ。日本が今後、進めていくことが重要だ」との認識を示した。

一方、日中与党交流に関して山口常任顧問は「アジアに多国間の安全保障対話の枠組みをつくるべきだ。対抗すると思われる国々が対話を通して信頼を醸成し、地域の平和と安定に役立てる試みを検討してはどうか」と提案。石破首相は「しっかり勉強したい」と応じた。

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