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この夏、エアコン整備加速
全国の公立小中学校
この夏、全国の公立小中学校でエアコン(空調)の設置工事が加速している。特に最近では、普通教室や特別教室に限らず、災害時の避難所ともなる体育館にも設置する自治体が出てきたこともあり、保護者や住民の期待は大きい。公明党が強力に進めてきた、猛暑から子どもの命を守る取り組みを紹介する。
普通教室
国の交付金が“決め手”
寒冷地除き今年度末ほぼ全てに設置へ
文部科学省の調査では、全国1741市区町村において、公立小中学校の普通教室にエアコンが設置された割合は2018年9月時点で58%だった。
このため国は、全国的に猛暑が続く中で、普通教室でのエアコン設置をさらに進めるため、18年度第1次補正予算で臨時特例交付金を創設し、822億円を計上。普通教室へのエアコン設置に交付金を活用する自治体は970に上るという。
この数は、既に設置を完了した625市区町村と北海道など寒冷地を除けば、ほぼ全ての自治体に相当する。
工事の進ちょく状況は調査中とした上で、文科省の担当者は「今年度末までには、全体の普通教室の約9割は設置を終えるのではないか」とみている。
例えば愛知県では、昨年9月1日時点で、普通教室へのエアコン設置率が42.1%と全国平均(58%)を下回っていたが、急ピッチで設置を進め、見込みとして今年7月1日現在で70.9%、今年度末には99.5%に達すると発表した。統廃合や大規模改造工事を控えるケースを除けば、100%になる見通しという。
愛知県では昨年7月、豊田市の小学1年生の男子児童が校外学習に参加した後に、熱中症で死亡する痛ましい事故が起きた。
県の担当者は「事故を受け、危機感を持った県内の各自治体が整備に動き、タイミングよく国の特例交付金が創設されたことが決め手となって加速した」と強調する。
体育館
避難所としての役割重視
東京都、21年度末までに全校めざす
「涼しい場所での稽古は疲労度が全く違う」。冷房が効く東京都北区立浮間小学校の体育館を使用している剣道教室「浮間武道錬成部」の佐藤英一代表が、実感を語る。「暑さを忍耐で乗り切る昔とは違い、子どもの健康管理も大切な視点。保護者も安心できる」と大歓迎だ。
北区では、東京都の空調設置費補助事業を活用し、2020年度までに39小中学校の体育館でエアコンを設置する予定だ。今年2月、先行して設置された浮間小では、授業や地域活動などでも使用されており、利用者から喜びの声が上がっている。
今月中旬、設置工事が進む区内の別の小学校の体育館を訪れると、何とも言えない蒸し暑さに包まれた。早ければ9月にも稼働できるという。止まらない汗を拭きながら、涼しい館内で笑顔を見せる児童の姿が思い浮かんだ。
東京都の場合、普通教室へのエアコン設置はすでに完了している。こうした事情を背景に、昨年9月時点で9.2%にとどまる都内公立小中学校の体育館(武道場などを含む)のエアコン設置率に関し、都は猛暑・災害対策の観点で設置促進が必要と判断。区市町村向けに、体育館に空調を整備する際の設置費補助事業を昨年12月から開始した。
すでに全校設置済みの3区1市に加え、今年度は台東、江東、目黒、渋谷、豊島、荒川の6区と武蔵野市、稲城市で新たに設置が完了予定。21年度までに、ほぼ全校での導入をめざす。
国によると、体育館へのエアコン設置については、総務省の「緊急防災・減災事業債」で支援を受けられる。避難所指定を受けている体育館で活用でき、自治体の実質的な負担は30%で済む一方、20年度までの事業に限られることに注意が必要だ。
公明、国と地方の連携で強力に推進
公明党は、学校へのエアコン設置について政府に整備を急ぐよう繰り返し要請。また、自治体の負担軽減策として、維持費も含めた支援の検討を求めてきた。その結果、政府・与党は18年度第1次補正予算で、エアコン設置に向けた臨時特例交付金を創設。これを受けて公明党の地方議員が全国で整備を強力に推進したことで、設置に踏み切る自治体が相次いだ。
さらに、設置後の電気代などでも69億円を確保。東京都の補助事業創設についても、都議会公明党が、熱中症対策とともに、避難所の暑さ・寒さ対策のための財政支援を要請していた。










