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2025年1月1日

<新春てい談>核なき世界への潮流を

日本被団協代表委員・箕牧智之、公明党代表・斉藤鉄夫、公明党代表代行・竹谷とし子

核の脅威が高まる中、昨年12月、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)にノーベル平和賞が贈られました。ノルウェー・オスロ市での授賞式から帰国して間もなく、代表委員の一人である箕牧智之さんの下へ、公明党の斉藤鉄夫代表と竹谷とし子代表代行がお祝いに駆け付けました。今年は広島・長崎への原爆投下から80年。平和を希求してやまない熱い語らいとなりました。

箕牧「先人への思い胸に語り継ぐ」
斉藤「平和創出こそ公明党の使命」
竹谷「対話外交で被爆の実相広げる」

公明党代表代行・竹谷とし子、日本被団協代表委員・箕牧智之、公明党代表・斉藤鉄夫

ノーベル平和賞被爆者の願い形に

斉藤 ノーベル平和賞の受賞、誠におめでとうございます。これまで被爆者の皆さまが「二度と核兵器は使われてはいけない」と叫び続けてこられました。多くの国がその思いを共有して結実したのが核兵器禁止条約という国際規範です。

竹谷 「被爆の実相」を自ら世界に伝える平和運動があるからこそ、核使用を抑止できるのだと思います。今回の受賞には、そうした敬意と感謝が込められています。

箕牧 ありがとうございます。私たち被爆者は79年前に原爆に遭いました。そこから10年間は米国の統制が厳しく、声も上げられずに、貧しい生活を送っていました。

1954年に米国がマーシャル諸島・ビキニ環礁で行った水爆実験を機に、国内では原水爆禁止運動が広がり、その渦中で日本被団協が結成されました。当時、焼け野原だった広島・長崎は復興のさなか。何もないところから組織を立ち上げた先人のご苦労は並大抵ではなかったでしょう。亡くなられた方も多くいる中で、平和賞を頂いたことに責任の重さを感じています。

竹谷 授賞式での3人の代表委員の立ち居振る舞いには、そうした先人への深い感謝が表れていました。

箕牧 演説では代表委員の田中熙巳さんが「核兵器は人類と共存できない」とのメッセージを世界に発信することができました。ノルウェー王室に案内され、平和の象徴として、広島の高校生が手作りで制作した銅板の折り鶴が机の上に飾られているのも見てきました。

斉藤 公明党は日本被団協の代表団が現地で滞りなく活動ができるように、滞在先や移動の確保、医師や通訳など最大限の支援を行うよう、石破茂首相に万全の対応を要望しました。

箕牧 おかげさまで、安心して過ごせました。オスロ市も市を挙げて歓迎してくれました。授賞式の夜は、ホテル前に大勢の市民が集まり、わが事のように喜んでくれ、印象深いものがありました。

核廃絶へ日本の「橋渡し役」期待

箕牧 世界の紛争地域では、核兵器がいつ使用されてもおかしくない状況が続いています。各国の主義主張は違っていても、核廃絶へ同じ方向を向いてもらいたいです。

斉藤 同感です。公明党の創立者である池田大作創価学会第3代会長は核兵器を「絶対悪」と訴え、核兵器禁止条約への参加を一貫して呼び掛けられました。この理念を堅持するべく公明党は、今年3月の締約国会議に日本がオブザーバー参加し、核保有国と非保有国との橋渡し役を果たすべきだと強く求めています。

竹谷 紛争後も人々を苦しめる非人道兵器の恐ろしさは、昨年7月、公明党が残存地雷除去を支援してきたカンボジアを訪れた際にも痛感しました。核の非人道性についても、対話外交を通じて理解を広げ、政府の取り組みを後押ししていきたいと思います。

箕牧 戦争だけはしてほしくない。まずは唯一の被爆国・日本が平和への一歩を踏み出すべきです。引き続き、公明党の頑張りに期待します。

「ビジョン」示し国際世論リード

斉藤 核なき世界を指向する機運を生かし、平和創出の潮流をつくり出していくことが公明党の使命です。党として今春に「平和創出ビジョン」を発表し、国際世論を喚起したいと考えています。

箕牧 大いに期待しています。被爆者の平均年齢は85歳を超えました。いかにして平和活動を続けていくかが今後の大きな課題です。

竹谷 その意味でもノーベル平和賞受賞は若い世代に影響を与えています。東京在住の一人は「伝承者」として核兵器の悲惨さを後世に伝えようとNPOを立ち上げました。

箕牧 被爆の実相を知ってもらうことが“核のタブー”の永続的な維持につながります。核兵器のない平和な世界になることを切に願い、これからも語り継いでいきます。

みまき・としゆき

1942年、東京都生まれ。45年3月の東京大空襲を機に父の故郷・広島へ疎開し入市被爆した。2021年に広島県被団協理事長、22年に日本被団協代表委員に就任。国内外での証言活動などを通じ、核廃絶を訴える。

てい談の模様を動画で紹介はこちらから

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