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2019年8月20日

【主張】信号のない横断歩道 車より歩行者の通行が優先だ

あおり運転や飲酒運転は言語道断だが、思わぬルール違反にも注意したい。

車が一時停止しない「歩行者妨害」の取り締まりを警察庁が強化している。先月発表された今年上半期の取り締まり件数は、昨年の同じ時期に比べ27%増というのだから、かなりの力の入れようだ。

これは昨年10月、信号機のない横断歩道における歩行者優先の啓発・指導の強化を、警察庁が各都道府県警に通達したことが背景にある。

横断歩道を渡っているか、または渡ろうとしている歩行者がいる場合、車は一時停止しなければならないと道路交通法に定められている。これに違反すると横断歩行者妨害となり、反則金は普通車で9000円だ。

しかし、信号機のない横断歩道では、渡ろうとしている歩行者がいても一時停止しないドライバーが多く、車の流れが途切れるのを歩行者が待っているケースが大半だ。

実際、日本自動車連盟(JAF)の調査によると、信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車の割合は、全国平均でわずか8.6%である。

看過できないのは、歩行者の安全が脅かされているということだ。昨年1年間に発生した横断歩行者妨害による死亡事故の件数は、信号機の有無を問わず横断歩道で起きた歩行者の死亡事故全体の7割を占めている。

そもそも、歩行者がいないことが明らかな場合を除き、車は横断歩道の手前で停止可能な速度にしなければならない。警察の取り締まりは当然として、ドライバーには法令順守を強く求めたい。

東京五輪・パラリンピックが1年後に迫っていることも、警察の取り組みを後押ししている。海外では歩行者優先が定着している国が多いため、大会期間中に日本を訪れる多くの外国人客が横断歩道で事故に遭うことが懸念されるからだ。

国土交通省によると、交通事故の状況を国際比較した場合、日本は歩行中と自転車乗用中の死者の合計が全体の52%に上っており、欧米に比べ格段に高いという。

全てのドライバーが歩行者優先を厳守すべきであると、重ねて強調しておきたい。

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