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体育館の空調整備 急げ
国の補助率引き上げ延長を
衆院予算委で岡本政調会長、浮島氏
衆院予算委員会は11日、石破茂首相ら全閣僚が出席し、政府の総合経済対策の裏付けとなる2024年度補正予算案の基本的質疑を行い、公明党の岡本三成政務調査会長、浮島智子氏が質問に立った。
岡本政調会長は、総合経済対策に盛り込まれた物価高の克服に向けた生活者や事業者への支援策に言及。「スピーディーに執行し、一日も早く届けることが大切だ」と強調した。
浮島氏は、学校体育館への空調整備の加速化を主張。国の補助率引き上げの延長やランニングコスト(運用経費)への支援、臨時特例交付金の柔軟な運用などを求めた。
中小の価格転嫁、確実に
ハローワーク充実へ人材確保必要
岡本政調会長は物価高克服には「持続的な賃上げと、中小企業が賃金の原資を稼げるよう確実に価格転嫁できる環境をつくることが不可欠だ」と強調。その上で中小企業の利益率を高めるため、事業再構築補助金など支援制度の周知を求めた。
高齢者らの就労支援を巡って岡本政調会長は、ハローワークの充実に向けて十分な人員確保が必要だと指摘。職員の多くが非常勤職員だとして希望者の常勤化を訴えた。福岡資麿厚生労働相は「常勤化を進め、体制確保に努める」と述べた。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞に関連して岡本政調会長は、「核なき世界」を実現させる重要性を強調。石破首相は「(日本被団協が核兵器の悲惨さを)世界に広めたことは本当に意義深い」と語り、メンバーとの面会を調整する意向を表明した。
一方、浮島氏は学校体育館への空調整備について、全国的に設置が進んでいない現状を指摘し「大幅な加速が求められる」と強調。自治体が円滑に整備を行うために参考となる事例を周知すべきだと訴えた。
空調を整備する自治体への臨時特例交付金を巡っては、空調設置と同時に断熱性確保を求めないなど柔軟な運用を要請。リーズナブルで効果的な断熱方法の周知も求めた。阿部俊子文部科学相は「必要な取り組みを進める」と答えた。
このほか浮島氏は文化芸術振興を支える「文化芸術省」創設を提案した。