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2019年8月16日

【主張】難治性がん ゲノム医療や免疫療法に期待

わが国のがん対策を加速させる契機とすべきだ。

国立がん研究センターは、がんと診断された人が5年後、3年後に生存している割合を示す「5年生存率」「3年生存率」を発表した。

がん治癒の目安とされる5年生存率(対象は約57万人)は、がん全体で66.1%に上り、前回より0.3ポイント向上。新しい薬や治療法を評価する目安となる3年生存率(同約34万人)も、がん全体で72.1%と前回比0.8ポイント増となった。各生存率の上昇傾向の背景には、医療技術の進歩や検診の普及などが考えられる。この流れを強めたい。

公明党は、がん生存率の正確な算出につながった「全国がん登録」制度の普及や、検診受診率の向上など、がん対策に全力を挙げてきた。生存率のさらなる向上に向け、取り組みをリードする決意だ。

今回の結果で改めて浮き彫りになったのが、膵臓がんなど難治性がんの生存率の低さである。例えば、5年生存率で見ると、前立腺がんの98.6%や乳がんの92.5%などに対し、膵臓がんは9.6%に過ぎない。今回初めて3年生存率を集計した難治性の胆のうがんも33.4%だった。

難治性がんは、早期発見が難しい上に転移や再発の可能性が高く、有効な診断法や治療法が開発されていないのが実情だ。

実効性ある難治性がん対策をいかに講じていくか。

期待される施策分野の一つに、がん患者の遺伝子情報を分析し、遺伝子変異に応じて患者ごとの最適な治療薬を選ぶ「がんゲノム医療」が挙げられる。

従来の抗がん剤に比べて副作用が少なく、治療効果も高いとされる。6月からは、検査の一部が公的医療保険の適用対象となった。このほか、人体の免疫力を高め、がんを治療する「免疫療法」なども注目されている。

だが、新しい治療法だけに課題も少なくない。例えば、がんゲノム医療の検査で遺伝子変異が判明しても、適した薬がないことなどを理由に、治療を受けられる患者は1~2割に過ぎないという。

一人でも多くの人が、がんを克服できるよう、国を挙げて対策の強化に努める必要がある。 

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