ニュース
使用済み太陽光パネル
リサイクル促す制度へ
30年代の“大量廃棄”に備え、政府検討
今後、急増することが予想されている使用済み太陽光パネルのリサイクルに向けた制度的対応を検討するため、経済産業省と環境省が議論を進めている。今冬をめどに結論を取りまとめ、リサイクル義務化も視野に来年の通常国会での法案提出をめざす。
脱炭素社会の実現へ、国を挙げて再生可能エネルギーの普及を進める中、日本における太陽光発電の導入容量は世界有数の水準となっている。2013~15年ごろが導入のピークで、30年代半ばには多くの太陽光パネルが耐用年数を迎え、排出量は年間50万トン程度まで達すると見込まれる。
現行法では、使用済み太陽光パネルのリサイクル義務がない。そのため、埋め立て処分されているものもあり、資源循環の観点から「大量廃棄時代」に備えた制度的対応が急務となっている。
9月に初開催された経産省と環境省の有識者会議では、発電設備の解体からリサイクルに至るまでの仕組み構築や、再資源化にかかる費用負担のあり方などが議論されている。
使用済み太陽光パネルの対応について、公明党は政府への提言で、リユースやリサイクルを促進するための新たな枠組み構築や、必要な制度の整備に向けた検討を行うよう提案。リサイクル施設の整備に対する支援推進なども求めている。