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2019年8月8日

【主張】クールジャパン 地域に眠る魅力を発掘したい

和食などの伝統文化からアニメといったポップカルチャーまで、外国人が「クール(かっこいい)」と感じる日本の魅力のことを「クールジャパン」と呼ぶ。

積極的に海外展開を進めれば日本経済の成長につながる可能性が高いだけに、国がしっかりと支援していく必要がある。

政府は先月26日、日本独自の文化や魅力の発信強化に向け、新たな「クールジャパン戦略」の素案を取りまとめた。発信力のある人や団体をネットワーク化する民間組織の設立や関係省庁の連携強化、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じた情報発信などが柱だ。

新戦略の最大の狙いは海外需要の取り込みにある。この点で日本は諸外国に遅れを取っているからだ。

例えば「クールジャパン」の代表格である映像や音楽、ゲームなどのコンテンツ産業を見ても、日本は国内市場が大半を占めており国外市場は2%ほどしかない。これに対し米国のコンテンツ産業は国外市場が34%を超えている。海外展開の強化が必要だ。

注目すべきは、民間主導を強調している点である。

和食やアニメなどが中心だった「クールジャパン」の対象は、今では盆栽や錦鯉、畳、原宿系ファッションなど急速に拡大している。外国人の興味は多様化しており、これに迅速・的確に対応するには、国が主導するよりも企業や団体といった民間の機動力を生かすことが欠かせない。

「クールジャパン」は、地方創生につながることも見逃してはならない。

年々増加する訪日客の消費行動は、買い物中心の“モノ消費”から体験重視の“コト消費”に移り始めている。過疎地であっても、その暮らしぶりや伝統食、行事などが他にはない魅力となるケースは少なくないはずだ。地域に眠る“宝”を発掘する後押しを国に求めたい。

多くの犠牲者を出した「京都アニメーション」の放火事件は国民に大きな衝撃を与えたが、世界各国から犠牲者に対する哀悼と再興を強く望む声が寄せられた。世界に示した「クールジャパン」の持つ力の大きさを改めて強調しておきたい。

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