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2019年8月5日

福島第2廃炉 安全と人材確保に総力結集を

東京電力が、福島第2原発4基の廃炉を正式決定した。

未曽有の事故を起こした第1原発の6基と合わせ、東電は向こう30~40年、計10基の廃炉を同時並行で進めることになる。世界にも例がない難事業となるのは必至だ。

東電と国は、電力各社との協力も含めて総力を結集し、安全確保を全てに優先する万全の体制の下、責任を持って成功に導かねばならない。

その意味も込め、この際、東電に改めて問いただしておきたいことがある。

第1原発があれほどの事故を起こした以上、第2原発の再稼働はもはやあり得ず、廃炉は地元の総意でもあったはずだ。にもかかわらず、判断を幾度となく先送りしたのはなぜか。再稼働への期待と執着を捨て切れず、それが決断を遅らせたのだとしたら、本末転倒も甚だしい。

「地元第一・安全最優先」。難事業に臨むに際し、東電はこの基本方針を再確認し、しかと肝に銘じてもらいたい。

そうでなくとも、廃炉に向けて課題は山積している。第1原発の作業との調整をどう図るか。使用済み核燃料を最終的にどう処分するか。多くの問題が未確定だ。

なかでも特に懸念されるのは、実際に作業に当たる人材の確保である。

第1原発では現在、1日約4000人が働いている。そこに新たに第2原発の作業が加わるわけで、人手不足は避けられまい。人員配置や作業の効率化などに、よほどの工夫を凝らす必要があろう。

費用面の不安も残る。東電は、施設の解体に約2822億円、使用済み核燃料の処理などに約1276億円の計4000億円余りを見込んでいるが、想定内に収まるかどうか。安易な電気料金の値上げだけは許されないことを指摘しておきたい。

4基合わせて1万本ある使用済み核燃料の扱いも難題だ。東電は中間貯蔵施設を第2原発敷地内に新設する計画だが、最終的な搬出先は決まっていない。住民の間からは、保管の長期化を懸念する声が早くも上がっている。

5万トンを超えると見込まれている放射性廃棄物の処分問題も含め、政府が前面に出て解決の道筋をつけるべきことを強調しておきたい。

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