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党の女性活躍で新方針 多様な声を政治に反映
議員割合の増加へ目標
党タスクフォース座長 佐々木さやか 参院議員に聞く
多様性を尊重する社会の実現に向け公明党は、政治分野での男女共同参画をさらに進めるため、国際的に注目が高まる「DEI」に基づく新たな方針(女性活躍・多様性尊重ポリシー)を9月26日に発表しました。10年後までに党内の女性国会議員割合を30%にする目標などを明記し、議員活動と家庭生活の両立支援も掲げた同方針について、党DEIタスクフォース座長の佐々木さやか参院議員にポイントを聞きました。
――新方針の意義は。
DEIは昨今、企業を中心に取り組みが浸透しており、社会に一層、広めていく必要があります。多様性を尊重し、全ての人を受け入れる包摂的な社会を築くには、政策立案・決定の過程で多様な意見が的確に反映されるべきであり、そのためにも政治分野での男女共同参画の加速が重要です。しかし一方で、世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数では、日本における政治分野の女性比率の低さが指摘されています。そこで、党として女性活躍をさらに推進するため、子育て世代の地方議員との意見交換なども行い、今回の方針を策定しました。
――女性議員に関する数値目標については。
党女性議員の割合を10年後までに国会議員で30%とし、長期的には党全体で50%とします。
公明党は結党以来、誰一人取り残されない政治の実現に向け、とりわけ声が届きにくかった女性の声を政治に反映させてきました。福祉・教育はもとより、女性目線の防災なども女性議員がいたからこそ進んだといえます。
現在、公明党は全議員の3分の1が女性で、昨年の統一地方選では女性の当選者数が全政党で1位となりました。こうした状況を踏まえ、今回の方針では将来的に党全体で男女比を同じにするとした上で、「指導的地位に占める女性の割合を30%に」との政府目標なども参考に、国会議員に関する目標を定めました。
子育て・介護などと両立を支援
――活躍推進に向けた取り組みについて。
党本部にDEI推進委員会を設置して意識啓発や研修などを実施し、定期的に進捗状況を確認します。また、女性をはじめ多様な人材が活躍しやすいよう、議員活動と出産・育児、介護との両立などについて党内での理解醸成、意識啓発を進め、両立を支援します。
ハラスメント対策を引き続き強化し、女性議員と党幹部の意見交換会を行うとともに、党職員・秘書が働きやすい環境も整備します。
「クオータ制」導入の議論も
――議会での男女共同参画の推進に向けては。
候補者の一定割合を女性にする「クオータ制」の導入を含む議論を進めます。議会改革については、先進事例も参考にしながら、各議会の状況に合わせて議論を進めることが重要です。主な検討課題としては、育児・介護などを理由とした本会議・委員会のオンライン出席や、障がいのある議員に配慮した議会運営などが挙げられます。
政治の分野で多様な人が活躍できるよう、公明党は率先して取り組みを進めていきます。
DEI
「Diversity(多様性)」「Equity(公平・公正性)」「Inclusion(包摂性)」の頭文字を取った言葉。企業などの組織や社会で、性別や性自認、年齢、国籍、障がいの有無といった個性を多様性として尊重し、全ての人々を差別なく公平な包摂的環境で受け入れる概念。