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2024年10月5日

公明党 ちょっといい話

「公明党 ちょっといい話」。今回は、「政府備蓄米」の子ども食堂への無償提供と、10代後半から30代までの「AYA世代」と呼ばれるがん患者の在宅療養への支援充実について、それぞれ紹介します。(随時掲載)

子ども食堂・宅食
備蓄米の無償提供を実現
配送費の国負担、上限量引き上げも

「こども食堂げんき」を訪れ、杉浦さん(右端)から話を聞く稲津氏(左から3人目)ら=5月 北海道岩見沢市

地域交流を行いつつ、困窮する子どもらへも食事提供している子ども食堂や、子育て家庭に食材を届ける子ども宅食。民間のボランティア団体などが開設・運営するが、食材の確保に苦心する団体は少なくない。

厳しい運営を支えるため、公明党の竹谷とし子参院議員らの訴えを受け、農林水産省が2020年から実施しているのが、大凶作などに備えて保管されている「政府備蓄米」の無償提供だ。

「生活が困窮して食べ物が足りない人たちへ回すべきだ」。竹谷氏は政府備蓄米の有効活用を国会で訴え続け、食堂は20年5月から1団体当たり年間60キロ、宅食は21年2月から同300キロの無償提供が始まった。

北海道岩見沢市で「こども食堂げんき」を運営する団体の代表の杉浦真由美さんは19年から100食のカレーを月1回提供している。食材費の負担が大きく、「いつまで運営できるか」と不安を抱えていた20年の夏、米の無償提供を申請。「不安な中で届いた60キロの精米にどれほど支えられたことか」と振り返る。

ただ、食堂への無償提供の開始当初は、玄米で提供され、配送費は自己負担だった。「現場で奮闘する人々にとって使いやすい制度に……」。各地の声を聴き、そう決意した竹谷氏は、農業政策に詳しい稲津久衆院議員(衆院選予定候補=北海道10区)に相談。稲津氏はすぐに農水省へ足を運び訴えた。「利用者目線の制度にすべきだ」と。

その結果、制度開始3カ月後の同8月以降は精米で提供され、配送費も国負担に。さらに、公明党は支援拡充を訴え、今年9月からは、食堂は1団体当たり上限120キロ、宅食は同450キロの提供を年間5回まで受けられるようになった。20年5月から今年9月末までの提供実績は、食堂・宅食合わせて累計で2456件(551.3トン)に上り、全国の子どもらの笑顔につながっている。

「多くの団体が米の無償提供を利用できているのは、現場に目線を据えて使い勝手を改善するよう農水省に働き掛けてくれた公明党のおかげだ」。NPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」の湯浅誠理事長は評価している。

若いがん患者の在宅療養
愛知県、独自助成で可能に
制度の〝はざま〟救済、政府も支援検討

団体のメンバーとともに、大村知事(右から4人目)へ申し入れを行う犬飼氏(左隣)ら党県議団=2021年11月 名古屋市

10代後半から30代までの「AYA世代」と呼ばれるがん患者の中にも、終末期を迎える人がいる。「最期まで住み慣れた自宅で家族と一緒に過ごしたい」。そんな願いをかなえるための支援制度が公明党の提案を受け、愛知県で始まっている。

がん患者の在宅療養では、介護サービスや、電動ベッドなどの購入・レンタルが必要になるが、AYA世代には利用できる公的支援がなく、経済的負担が大きくなる。

40歳以上なら、介護保険が適用でき、20歳未満は小児慢性特定疾病の医療費助成により生活用具が給付される。制度の“はざま”に取り残されているAYA世代――。そうした若年がん患者の団体で代表を務めるAさんが、2021年8月、救済を訴えたのが公明党の県議だった犬飼明佳党地方議会局次長(衆院選予定候補=愛知16区)だ。

「手を差し伸べる制度を、何としてもつくらねば」。犬飼氏はそう心に決め、同年11月には、Aさんらとともに、大村秀章知事に直接、AYA世代のがん患者の在宅療養を支援するための補助制度創設を訴えた。

犬飼氏らの熱意は県政を動かした。終末期の若年がん患者を対象に、在宅サービスの利用費用の9割を県と市町村が助成する制度が23年度から開始した。今では県内自治体の8割以上で導入され、Aさんは「経済的な理由で在宅療養を諦めなくて良いのは、多くの患者にとって大きな希望になっている」と喜ぶ。

支援の動きは国政にも波及している。日本骨髄バンク評議員の大谷貴子さんから相談を受けた公明党の矢倉克夫参院議員は、23年3月の参院予算委員会で、AYA世代のがん患者の在宅療養への支援策を国に求めた。厚生労働相は、23年度から実態調査を行い、それを踏まえた実効性のある支援策の検討を約した。

「在宅療養への支援は、患者そして家族に明るい思い出を残す心のケアの意味合いが強い」と話す大谷さん。「自分らしく闘病できる環境・時間を提供するのは人間として最低限の幸せ。公明党の奮闘で支援が進んでいるのは喜ばしい」と感謝の思いを語る。

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