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【主張】賃上げ支援する公明 今月から学び直しの給付金拡充
物価高騰を上回る賃上げの実現へ、税制や補助金など幅広い支援策の創設・拡充を進めてきた公明党。今月からは、企業の生産性向上と従業員の賃上げの両面で効果を高めるための給付金の拡充がスタートした。
その一つが、従業員らがITスキルなどを学ぶ国の教育訓練講座について受講費用の一部を助成する「専門実践教育訓練給付金」だ。
2014年の創設以来、公明党の訴えを受けて拡充が進み、今月から受講費用に対する支給割合が70%から80%に引き上げられた。利用できる期間は最長3年間で、最大192万円のサポートが受けられる。
同給付金は受講開始日の半年後に費用の50%(年間上限40万円)が支給され、資格を取得した場合には、追加で費用の20%(同16万円)が支給される仕組み。今月からはさらに、訓練修了後の賃金が受講前に比べ5%以上アップした場合に費用の10%(同8万円)が追加で上乗せされる。
つまり、企業の生産性向上につながる従業員のリスキリング(学び直し)のために同給付金を活用し、伸びる収益を賃上げの原資とすれば、企業と従業員の双方にとってメリットがあるというわけだ。
同給付金の対象となる講座は、技術革新が進むITの専門職をはじめ、人手不足が深刻な保育士や介護福祉士など多岐にわたる。土日やオンラインで受講できる講座もあり、働きながらでも利用しやすい環境が整えられている。ぜひ積極的に活用してもらいたい。
同給付金を巡っては、申請方法や講座内容などの周知が十分でないといった課題がある。所管の厚生労働省や申請手続きを担うハローワークを中心に、情報発信の強化や相談体制の拡充に努めるべきである。
賃上げに関しては、過去最大の上げ幅となった今年度の最低賃金も、今月から各都道府県で順次、適用されている。雇用の7割を占める中小企業に目配りしながら、持続的な賃上げを軸とする経済の好循環の達成に向け、公明党が先頭に立って取り組んでいく。