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立党精神貫き衆望担う
石井啓一 新代表に聞く
公明党は28日、結党60年の節目を刻む第15回全国大会を都内で開き、石井啓一代表ら新執行部が発足しました。石井新代表に就任の抱負や重要政治課題への対応、次期衆院選や来夏の東京都議選、参院選の“三つの政治決戦”に向けた決意について聞きました。
就任の抱負
現場主義に徹して政策実現力を発揮
――党代表に就任した抱負を。
石井啓一代表 8期15年にわたり党の発展をリードされた山口那津男前代表の後任として党代表を拝命しました。その重責に身の引き締まる思いです。血のにじむ思いで党を支えてくださる皆さまのご期待に何としてもお応えするため、粉骨砕身、働く決意です。
60年で干支が一巡して元の暦に還る還暦には「原点に返る」との意味があります。結党60年の節目を刻む私たち全議員が、党創立者である池田大作・創価学会第三代会長から頂いた「大衆とともに」との立党の原点を今一度、深く胸に刻み、体現する闘いを開始したい。
私自身、紳士服の仕立職人の父親が真面目にコツコツと仕事をする背中を見て育ち「真面目に働く人が報われる社会を築きたい」との思いから政治家の道を志しました。立党精神の発露の一つである「現場第一主義」を貫き、ますます現場を歩いてまいります。
公明党には小さな声を聴く力や、粘り強い政策実現力、国と地方をつなぐネットワークの力があります。そうした公明党の堅実な力で、閉塞感を打破し、誰もが希望の未来を描き、それを実現できる日本にしたいと決意しています。
――党大会で新体制が発足しました。
石井 どの組織においても、安定した運営には、世代交代や実力ある人材を登用して組織の活力を維持していくことが課題です。今回を機に中堅・若手や女性を積極的に起用し、次の党を担う人材を育成していくことにしました。経験と実力を兼ね備えた西田実仁幹事長、岡本三成政務調査会長と共に、若い力、女性の力を糾合して党勢拡大をけん引します。
当面の重要課題
信頼回復へ政治改革を断行
――自民党も新体制となった。今後の政権運営については。
石井 自公連立政権が発足して25年。両党は政策に違いがあっても議論を重ねて最終的に合意する営みと選挙協力の二つを柱に、着実に信頼関係を深めてきました。新政権のスタートに当たって改めて連立政権合意を結び、希望ある日本へ結束して前進していきます。
――連立政権合意には何を盛り込みますか。
石井 自民党派閥の政治資金問題で失墜した国民の信頼を取り戻すため、政治改革を断行していくことが一丁目一番地です。公明党は、政治資金をチェックする第三者機関を政治改革の急所に位置付け、10月上旬にも具体化に向けた中間取りまとめを発表する予定です。まずは自民党と協議を重ねながら、実現に向けて総力を挙げます。
衆院選に向けて
必ず勝ち抜き政権基盤強く
――“三つの政治決戦”に向けては。
石井 衆院選は政権選択の選挙です。内外の諸課題が山積する今、この難局を打開できる政権担当能力があるのは自公連立政権です。野党に任せるわけにはいきません。まずは次期衆院選を断じて勝ち抜き、安定した政権基盤を確保します。そして、国と地方で力強く政策を推進していくためにも、来年夏の都議選、参院選に勝利します。
次期衆院選で私自身は初めて小選挙区に挑戦します。私を含めて11小選挙区の完勝と比例区現有23議席以上の確保を何としても勝ち取ります。私自身、全身全霊で党勢拡大に走り抜き、断じて勝利し、新時代の衆望を担う公明党が希望の未来を切り開いていきます。
いしい・けいいち
1958年3月20日、東京都豊島区生まれ。紳士服の仕立て屋を営む家庭で3人兄妹の長男として育った。東京大学工学部土木工学科卒業後、旧建設省(現・国土交通省)に入省。課長補佐まで務め、12年間、国のインフラ整備に携わった。93年の衆院選で初当選し、現在10期目。党青年局長、同政務調査会長、同幹事長などを歴任した。2015年10月には国交相に任命され、歴代最長の3年11カ月務めた。妻と息子の3人家族。66歳。