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2019年7月31日

【主張】政府統計の信頼回復 民間の知恵、手法を生かせないか

政府統計の作成過程で起きた不祥事の再発防止に向けた取り組みを、加速しなければならない。

政府は、厚生労働省の「毎月勤労統計」における調査方法の不適切な変更や、文部科学省が作成する「学校教員統計」の集計ミスなどが相次いだことを受けて、新たな対策をスタートした。

その中身は、各省庁が作成した統計を内閣官房が一括してチェック・管理する体制を設けたことである。

具体的には、内閣官房内にある統計改革推進室に「分析的審査担当」を約30人配置し、各省庁が作成した公表前の集計結果に不自然な異常値や不正行為がないかを独立的な立場で調査する。

分析的審査担当者には、間違いが発覚した場合の原因究明や再発防止策を担う強い権限が与えられており、適切な対応をできるようにした意義は大きい。なぜなら、一連の不手際が起きた背景には、統計の作成過程が各省庁に任せきりだったことが原因の一つとも言われているからだ。

統計は政策立案の基盤であり、実施した政策を検証する材料でもある。国民から疑いを持たれないよう、作成過程の透明性確保にも努めるべきだ。

専門の担当者設置は、統計改革の第一弾としての位置付けであり、追加対策が検討されている。そうした中で視野に入れてもよいのは、民間企業の知恵や手法を生かすことではないか。

例えば、総務省が実施している「小売物価統計」は、調査員が全国各地の店舗を訪問して、直接商品の値段を確認する手法が使われている。こうした方法は、1950年の調査開始段階から基本的に変わっておらず、調査に応じる企業側の負担を考慮すべきという指摘がある。

一方、全国各地のスーパーマーケットをインターネットの回線で結び、どの店で、どの商品がいくらの値段でいくつ売れたかを毎日把握して、速報性の高い物価統計を提供する企業も既にある。

統計作成には多くの労力が割かれており、こうした民間企業の取り組みは、統計作成に必要な人手をうまく活用する方法として参考になるのではないだろうか。

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