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2024年9月4日

廃食油を航空燃料に

原料回収への機運醸成必要
北側、山本(香)氏、堺市でSAFプラント視察

コスモ石油株式会社の担当者(左端)から説明を受ける北側(右から2人目)、山本(香)(前列右から2人目)の両氏ら=3日 堺市

公明党の北側一雄副代表と山本香苗参院議員は3日、堺市にあるコスモ石油株式会社の堺製油所内で建設が進められている、国内初の国産SAF(持続可能な航空燃料)の大規模生産プラントを視察し、サプライチェーン(供給網)における課題などを聴いた。市議会公明党が同行した。

SAFは天ぷらや揚げ物の調理で使用した廃食油が主な原料。従来のジェット燃料と比べて二酸化炭素(CO2)排出を最大で8割削減でき、脱炭素の“切り札”として国際的に需要が高まっているが、事業所系の廃食油の約4分の1は海外に輸出され、家庭から出る廃食油はほとんど回収されていないという。

同プラントは、SAFを大規模に製造し供給する施設。廃食油を原料とし、年間約3万キロリットルのSAFの供給をめざしており、来月末には工事を完了、試験運転を経て、来年度中には本格運転が予定されている。

一行は建設中のプラントを視察した後、コスモ石油の春井啓克所長らと意見交換。所長らはSAF生産へ回収から製造、供給に至るサプライチェーンにおいて「最大の課題は原料をいかに確保するかだ」と強調。企業や家庭から出る廃食油が資源に生かせることを周知し、回収への機運醸成に向けた取り組みが重要だと訴えた。

その上で、自治体や地域団体を交えて原料の回収ができる仕組み作りを要請した。

意見交換であいさつした北側氏は「課題を踏まえ、サポートしていきたい」と述べた。視察後、山本氏は「SAFへの理解促進と機運向上を図るとともに、廃食油の回収を堺市と連携しながら進めていきたい」と述べていた。

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